■ 碓氷峠鉄道文化むら(後編) ■
検修庫内から明るく快晴の冬空が見渡せる屋外に出た。 カメラを持って撮影対象を追っていると寒さがあまり感じない。空っ風の強い天候の中、屋外展示場に向かった。 こういうのをカラ元気と云うのかな?
ディーゼル機関車DD51は除雪用ディーゼル機関車DD53の隣にひっそりと展示されているが、この機関車は煤煙 の多い蒸気機関車の後継として誕生し、重連運転も可能で、日本各地の非電化区間で大活躍した。 寝台特急から貨物列車まで多用途に活躍した機関車です。何か自分の歩んできた人生の過去を見るような思い。


10時を過ぎて…

除雪用ディーゼル機関車DD53

気温5度程度の園地で、 積雪時に活躍した除雪機関車DD53から見学。先頭車両の動力をすべて除雪用に回し、後ろからDD20が後押しするタイプで、 除雪能力が大幅にアップされ、投雪が近隣の民家や電柱などに被害をもたらした。皮肉にも山岳地域の除雪用に使われた。



除雪部の正面



蒸気機関車の代表的な一つにD51。愛称をデコイチと呼ばれ、戦中から戦後にわたって活躍した機関車です。 日本全国を走り回り、多くの撮り鉄ファンが誕生し、桜や陸橋に良く似合う機関車です。 近くで見ると車体は所々劣化が進んでいるようで塗装の内側が錆びついている感じでした。 動輪やシャフトなどカット撮影もして自己満足!

蒸気機関車D51



…D51の動輪
多用途に活躍したディーゼル機関車DD51

…D51の動輪

…D51運転台

先日TVでD51が解体され、一つ一つの部品の再生、大阪で缶室の再生、それが最終組み立てされ、大宮の鉄道 博物館そばで試運転される経緯を見たが、近いうちにJR高崎支社からイベント列車としてお目見えするのではな いかと楽しみにしている。
一般型気動車は日本各地で運行されました。 キハ20は全国の非電化区間、キハ35は大都市圏の非電化区間で使われた。 ディーゼルエンジンの気動車だから車の様な乗り心地だった記憶がある。

一般型気動車 キハ20

直流電気機関車 EF60

直流電気機関車 EF63(左)とEF53(右)

直流電気機関車 EF53
一般型気動車 キハ35

直流電気機関車 EF59

直流電気機関車 EF53(左)とEF30(右)

交流電気機関車 EF70

交流電気機関車EF70は北陸本線で使われ、長い急勾配と長大なトンネルが多い本線で活躍した。 日本は50Hz、60Hz。そして交流区間、直流区間とあり、鉄道の歴史の混迷期の時代があったと感じた。 その隣には窓から様子を見ると障子が見えたので、一回りして車内に入ってみた。名前の通りお座敷列車で 宴会ができそうな雰囲気。でも宴会中に急ブレーキかけたらお客さんはどうなるだろう?

お座敷客車 スロフ12

特急あさま
お座敷客車の内部

園内の最奥まで来て、一通り車両を見て回った。最後に直流電気機関車EF59、蒸気機関車D51を撮影して、 鉄道資料館に向かう。その途中で園内を走るDLあぷとくんのもう1台の機関車グリーンブリーズ号が運転 準備中。この機関車はイギリスWinson社製の蒸気機関車です。もうもうと出る蒸気機関の煙が周囲を覆っている。

直流電気機関車 EF59

…610mm軌道の転車台
おまけの撮影…蒸気機関車D51

…Winson社製の蒸気機関車試運転中

鉄道資料館は長野新幹線の開通に伴って、廃線となった信越本線のJR横川駅とJR軽井沢駅間にまたがる碓氷峠の鉄道史の資料館です。 戦前から活躍したアプト式鉄道が誕生するまで、そして戦後、 電化されて通常の粘着線になり活躍した電気機関車の歴史が時代ごとにコーナーが分けてある。 …ちなみに粘着運転とは現在の通常の線路区間を意味し、レールと車輪の摩擦で走行することが粘着運転の意。 アプト式とはレール上のラックレールと車輪のピニオンギヤの噛み合わせで急勾配の地域を走る。

碓氷峠の鉄路のコーナー

アプト式電気機関車 ED42
アプト式の原理コーナー

粘着運転の時代

横川機関区や横川駅のいろいろなプレートやアプト式鉄道の映像が見られます。国鉄時代の各職場の帽子も 懐かしいものです。特に各型式の蒸気機関車のカラー写真も素晴らしいものでした。







各型式の蒸気機関車のカラー写真

1階に下りるとHOゲージの模型で再現された碓氷峠の鉄道ジオラマが展示してあり、 指定時間になると迫力満点の演出運転を見学できた。

今回の群馬の旅の趣向は某TV局の放映された温泉がメインです。その温泉と碓氷峠鉄道文化むらは、 (財)碓氷峠交流記念財団で運営されている。 という訳で、実際に碓氷峠の鉄路跡に行ってみる事に。\(*^_^*)/

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