■ 世界遺産 富岡製糸所(前編) ■

安中市の隣、富岡市に向かった。 安中市は富岡製糸所という世界遺産候補を一丸となって取り組んでいるが、実際この目で製糸所を見学したく予定を組んだ。 ナビで連れて行かれた製糸所の前を通り過ぎたら、一瞬目をよぎったのは建物に足場が組まれていた。 嫌な雰囲気でしたが駐車場へ車を入れ、富岡製糸所へ向かった。


駐車場から路面には富岡製糸所までのルートがペイントされている。距離も記され迷うことなく目的地へ…。 正面入り口に到着!工場の入口正面玄関の建物は仮設足場が組まれシートで覆われていた。





行啓記念碑




事務所…検査人館

受付で聞くと昨年11月から今年3月まで煉瓦壁の保全工事をする。取りあえず撮影の許可を伺うと受付でなく事務所を教えて貰い、 そこでHPの趣旨を話したらOK!受付の人が良かったねと声を掛けてくれた。 撮影スタートは入口の景観から工事中の東繭倉庫の正面玄関、左右の景観と始める。 玄関入口の上に明治五年のキーストーン(要石)が印象に残った。

東繭倉庫正面玄関

正面の左手側の景観

東繭倉庫のキーストーン(要石)

正面の左手側の景観

フランス積みの煉瓦工法

正面入り口に入ると、保護された中に当時使われた計量計、そして建物の壁面を構成するフランス式煉瓦工法が展示してあり、 東繭倉庫内への閉ざされたドア部分。反対側には富岡製糸所の案内がある。製糸にも興味があるが建物にも興味が湧いてきた。

東繭倉庫を利用して富岡製糸所の歴史遺産を案内している。中に入ると富岡製糸所とは…、製糸所の歴史…、 生糸から生まれた製品…、製糸所の特徴と価値…と、案内が続く。 まだオープン直後で観光客の数が少ないのでゆっくりと撮影ができる。










製糸所の価値についてよく見ると、建物は礎石上に木材の柱を立て、木柱の隙間は下部が石板、上部は煉瓦壁で 外壁が造られていました。天井の梁も木材の梁が組み合わさって造られ、屋根は瓦を使った和風とも洋風とも取れ る合体した建築物です。床は板が使われ、石積の壁からは隙間ができて外光が入っている。2階もあるはず と売店で聞くと公開されていなく残念!



床はすべて板敷き、石壁には隙間も…

礎石に太い木柱

フランス式繰糸器(複製)




木柱に梁が組まれている

視点を製糸に戻します。昔使われていた生糸を作る為の機械が展示してある。富岡製糸所ができるまでの、 日本各地の養蚕業の手作りの手法も展示してあった。手工業の為、明治開化して海外へ輸出される生糸製品 には、品質のばらつきが生じ、製品価値が低いものだった。

当時、明治政府は外貨獲得の為、生糸などの織物産業が最大の輸出商品だったため、国策として富岡製糸所を 立ち上げた。これを規範に日本各地に同様の工場を作り輸出に力を入た。高品質の生糸製品が開 国した日本にはなくてはならない産業だった。

上州座繰器






上州座繰器






繭の色もさまざまあり、その色を生かして多様な生糸が生産されたようで、その一部を映像に残しました。 東繭倉庫を出て工場の内庭に向かいます。当時、製糸所は箱形のようでしたが、現在はコの形しかありません。 それでも内庭に入り、東繭倉庫を振り返り建物を撮影!

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