![]() ![]() ■ 「菩提の道場 (愛媛県)」 ■
菩提(ぼだい)= 煩悩を断ち悟りを得る、迷いから目覚める「菩提の道場(愛媛県)」と云われる伊予路に入りました。
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■5月20日(日)天候 快晴■ 自転車 Odo 945.1-1011.9km (走行キロ66.8km) |
荷物はカメラと納経バック、貴重品だけ持ち、リュックは宿ガーデンタイムに預けた。
再び、ここに戻ってくるので、宿の人にお願いしました。(感謝!)
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![]() 7時13分 久万高原町の美しい棚田 |
![]() 7時13分 12号線、岩屋寺へ11.5km |
今日も青空が見えて天気が良さそうです。
民宿ガーデンタイムを6時半に出発。今日は12km先の45番岩屋寺です。
スタート地点が480mの標高だから久万高原を走るイメージで、標高715mの峠御堂トンネルを抜けて一度下り、
再び標高500mの峠を越え標高440mの岩屋寺に向かった。
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峠御堂トンネル(623m)を抜ける時、歩道が無く苦労したが、新しい古岩屋トンネルは歩道があったので安心した。 12号線は緩やかな登り降りの続く整備された道路で渓谷美の素晴らしい自然を見ながら走れた。 久万高原ふるさと旅行村前を通り、自然を堪能しながら順調に走って岩屋寺前に到着しました。 |
7時32分 | ![]() ![]() |
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岩屋寺前に到着して吃驚! 直瀬川の向こう岸の駐車場付近から、歩き遍路の集団がつづら折れを山奥に向かって登っている。 低い石橋を渡り自転車を駐車場に置くか、もう少し登ってみるか思案した。 行ける所まで行こう! 直瀬川の河川敷では地元の人々が草刈りの真っ最中! |
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上方に聳える岩壁に向かって頑張れ!頑張れ! 堂宇が見えないから、一体何百段あるんだろう? それでも石段と石段の間に間があるから、自転車押しに比べれば楽なもんだ! 岩屋寺は、山全体が境内の様相で秘境のお寺という感じで、私は気に入った山岳霊場のひとつです。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−![]() ![]() 宗 派: 真言宗豊山派 本 尊: 不動明王 開 基: 弘法大師 創 建: 弘仁6年(815年) 真 言: のうまくさんまんだ ばざらだん せんだ まかろしゃだ そわたや うんたらた かんまん 御詠歌: 大聖のいのる力のげに岩屋 石のなかにも極楽ぞある ★彡 第45番札所 岩屋寺の拡大映像 |
つづら折りの道を自転車を押し上げる。
「まだまだこれからじゃ、岩屋の坂と人生は」と書かれたお店前で、
さらに「けんこうは宝なり」、
「ねえあんた、もうすこしゆっくり歩いてよ」、
「世界銀行の頭取さえも健康だけは貸し借りできぬ」の看板を見て精神的な疲労感がとれた!
このお店のご主人はユーモアたっぷり、おおらかな人だろうと想像した。 |
第45番札所 海岸山 岩屋寺 8時14分 |
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この山門は山麓の駐車場の方からの参道で1934年(昭和9年)に建立され比較的新しい門です。 当時、ご住職が代替わりした機会に完成した。 六脚門で屋根の部分が大きい門です。 |
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![]() 今度はスロープの登り… 800mの急勾配な坂道と不規則な階段が続く。 山門から本堂まで、杉木立に覆われた細く急登な道で、アチコチにお地蔵や苔むした墓標がある。 |
標高440mの門前から標高670mの本堂までの急登でした。 スロープと石段が延々と続き、天気も良いが午前中にもかかわらず鬱蒼とした山道を登って行きます。 「南無大聖不動明王」の幟が並木の様に立ち、それを囲む杉の大木には苔がびっしり、足元にも苔むした石仏やお地蔵が並んでいる。 遍路さんも擦れ違う。打った後の人の顔は晴れやか、登る人は内心どこまで?の心境ではないか。 |
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■虚空蔵堂… |
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垂直に聳え立つ岩盤壁に埋め込まれたような形で堂宇が見えてきます。
岩盤壁をよく見ると凹んでいて、その窪みに石像らしきものも見える。
境内には左側に水子地蔵尊、鐘楼、右側に手水場、庫裏、納経所がある。
さらに登ると大師堂は本堂から少し離れた場所にあり、本堂より大きく高い位置にある。
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■穴禅定… |
![]() ![]() 穴禅定(かなえる不動) |
■本堂… |
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■仁王門… |
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納経後、駐車場まで戻った。河原の雑草は綺麗に刈り取られ川面が美しい。 民宿ガーデンタイムに戻るには二つのルートがある。 今来た道を戻るか、12、212号線から33号線に入り、道の駅美川を通り、久万川に沿って伊予落合まで走り、 ここから昨日大寶寺へ向かった33号線を、昨日と同様に登ってゆくルートがあり、距離はあるが後者を選択しました。 |
9時12分 | ![]() |
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途中で自転車ライダーの姿を度々見かける。 悠々と追い抜きながら「頑張っておじさん!」。某大学のサークルで後ろから車両がバックアップしていた。 道の駅美川で彼らは休憩していた。私はそのまま通り過ぎて走ります。伊予落合で再び追い越された。 「おじさん頑張るね!」とまた声を掛けられ、一段とペダルに力が入った!が、二度と会うことは出来なかった。 11時前にガーデンタイムに戻り、お礼を言って荷物を積み直して46番浄瑠璃寺へ向かった。 |
直瀬川の流れ… 槇谷橋付近 |
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33号線で浄瑠璃寺まで23km、この先の三坂峠が標高710mだから300m近く登ることになる。 約8km先の三坂峠まで、気を引き締めて徐々に急登の坂を目指します。 必死の形相で(自分ではそう思った。) ペダルを踏むものの、やっぱり自転車は重く、途中から峠上まで自転車を押し上げることになった。 |
9時34分 | ![]() |
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標高710mの三坂峠に着いたのが12時半、ここから浄瑠璃寺までは標高が85mまで低くなる。
と云う事は路面さえよければ残りの12kmは…。
下り坂はジェットコースターの様相で、汗をかいた下着が凍るような感じで冷風を受けて滑空する。
パトカーとすれ違ったがスピード違反のような速度で落っこちていく感じ。
60km近くなり軽自動車に追いついた。 |
12時32分 | ![]() |
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小道は小石や舗装の剥がれが多い悪路の表現がぴったりで、パンクに注意して走行。 途中、小型車両が後ろから追い付いたので避けて撮影もする。 池と池の間の堤に数台の車が駐車している。 今日は日曜日だから、釣り好きの人には静かで長閑な雰囲気がいいのだろうか、アチコチで竿が伸びている。 |
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13時2分、塩が森から見晴らしが良い景色からこんもりと茂った林、そして薄暗い小道を通り抜けて…、
幾つもの灌漑用の池では釣り人が見られる長閑な景観です。
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浄瑠璃寺は質素なイメージがあり、境内にあるイブキビャクシンは樹齢1000年以上と云われる松山市指定天然記念物があります。 堂宇の間に樹木が多く本堂や大師堂などの全体を撮影できない、そして境内全体図が判りにくい。 団体はいなかったが個々の人達が境内を行きかい静かです。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−![]() ![]() 宗 派: 真言宗豊山派 本 尊: 薬師如来 開 基: 行基菩薩 創 建: 和銅元年(708年) 真 言: おん ころころ せんだり まとうぎ そわか 御詠歌: 極楽の浄瑠璃世界たくらえば 受くる苦楽は報いならまし ★彡 第46番札所 浄瑠璃寺の拡大映像 |
第46番札所 医王山 養珠院 浄瑠璃寺 13時12分 |
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← 仏足石
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![]() ![]() 宗 派: 真言宗醍醐派 本 尊: 阿弥陀如来(伝恵心僧都作) 開 基: 役行者小角 創 建: 大宝元年(701年) 真 言: おん あみりた ていせい からうん 御詠歌: 花を見て歌詠む人は八坂寺 三仏じょうの縁 とこそきけ ★彡 第47番札所 八坂寺の拡大映像 |
第47番札所 熊野山 妙見院 八坂寺 13時41分 |
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本堂には年間の大祭、修験道の火渡り修行祭りで、五智如来の色とも言われ、五つの智慧を表す色として五色幕が掛けてあった。
その本堂の左手奥に万体阿弥陀堂の地下への入口があり、地下室に入ると奉納された数多くの阿弥陀尊が祀られていて厳粛な空間です。
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本堂と大師堂の間に閻魔堂があります。
「閻魔大王の前で嘘をついても始まらず通行手形を受けるなら極楽浄土は八坂寺」と書かれ、納経所で通行手形が1000円で売られてる。
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14時00分 | ![]() |
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14時を過ぎて次の48番西林寺は八坂寺から5kmある。
![]() ![]() 宗 派: 真言宗豊山派 本 尊: 十一面観世音菩薩 開 基: 行基菩薩 創 建: 天平13年(741年) 真 言: おん まか きゃろにきゃ そわか 御詠歌: 弥陀仏の世界をたずね行きたくば 西の林の寺に詣れよ ★彡 第48番札所 西林寺の拡大映像 |
第48番札所 清滝山 安養院 西林寺 14時41分 |
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丁度、バス団体と重なって読経の声の大きさに圧倒されて、 撮影を先にしてタイミングをずらして納経をする。 久しぶりに賑わっている境内の雰囲気を体感! |
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納経所で筆を入れて貰う時、一対一になり、納経帳の紙面と筆の運びに視点が集中する。
筆運びが流れるような達筆の人と、アルバイトではないかと思うほど今一の筆運びがある。
そのような時には少しがっかりする。
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西林寺を出て県道40号線を右に一直線で進む。
商店や民家が連なり松山市が近くなったと実感する。
11号線を横切り、伊予鉄道の踏切を越えてすぐ交差点があり、ここに四国自然道の指標があった。 |
15時10分 | ![]() |
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15時15分に浄土寺に到着したが、ここでも団体と重なり納経のタイミングをずらした。 今年は逆打ちの遍路が多いから、団体と重なっても次の札所では逢わない。 最近は気持ちを落ち着けて集中して納経したい思いが強い。 般若心経も暗記した部分が少しずつ多くなる。暗記しようと思う訳でないが、自然の流れか…。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−![]() ![]() 宗 派: 真言宗豊山派 本 尊: 釈迦如来(伝行基菩薩作) 開 基: 恵明上人 創 建: 天平勝宝年間(749年〜757年) 真 言: のうまく さんまんだ ぼだなん ばく 御詠歌: 十悪のわが身を棄てずそのままに 浄土の寺へまいりこそすれ ★彡 第49番札所 浄土寺の拡大映像 |
仁王門をくぐり石段をあがった正面に、本瓦葺き寄棟造りの優美な建築様式の本堂が建立されている。 この本堂は文明16年(1484年)に建立され、国重文になっている。 本堂で読経する団体と、背景に阿弥陀堂と愛染堂を入れて撮影してみた。 団体遍路にも先達の力量の差があるようです。 纏まりのある団体や、そうでない団体を数多く見てきて気が付くことが多い。 |
第49番札所 西林山 三蔵院 浄土寺 15時19分 |
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納経所は境内から少し離れた白い土塀で囲まれた門をくぐった奥にあった。
納経帳に記される筆書は、初めの頃は何となく見ていたが、遍路も後半に入り、筆運びにも大分興味が湧いてきた。 |
15時半 | ![]() |
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15時50分…
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第50番札所 東山 瑠璃光院 繁多寺 16時5分 |
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■聖天堂(歓喜天像)… |
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![]() 19時40分 |
民宿みよしは石手寺前の広い駐車場の奥にあり、玄関で声を掛けると後ろからお婆ちゃんが「お疲れ様でした」と、声が聞こえた。
お婆ちゃん、駐車場の管理人とお喋りしてたという。
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早速、お風呂の準備をし、ゆっくり身体を伸ばして柔軟体操をしながら長湯を楽しんだ。
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