■ 「自分の結願」 ■
88番札所大窪寺で納経し、「結願ですね!」と言われたが達成感、満足感、至福の思いなどが、あまり感じなかった。 そして長い自転車遍路旅も結願へ間近になりました。 1番札所霊山寺からスタートした遍路は、作法も判らず、発心の道場に入門し、多くの人に指導されながら修行、菩提と巡り、涅槃の道場を終了した。 四国霊場という曼荼羅の旅の結願も間近です。ここまで足を進めてこれたのは多くの人々から支援や励ましの心を戴いたから…、さまざまな想いが駆けめぐります。


■5月29日(火)天候 晴れのち夜間洋上雷雨 〜 5月30日(水)天候 晴れ■
    自転車 Odo 1452.9-1491.5km(走行キロ38.6km) (2日分)

5時に起床して荷物の整理をする。 ビジネス旅館さくらを6時半にでて眉山、阿波踊り会館に向かう。 荷物はホテルに置いたままで、カメラバックだけ持って観光気分。 そぅ!今日は観光です。
  7時15分 新町川

徳島駅前の通り

阿波踊り会館
新町橋を渡って…

眉山への通り

阿波踊り会館

でも道中白衣は着てるから、変な髭オヤジに見えると思う。 駅前ターミナルから阿波踊り会館に向かって走るが、まだ人の流れは少ない。 会館前の通りは井戸寺から恩山寺に向かう時に通った道です。
この時、阿波踊り会館には目もくれなかった自分だった。 懐かしいなぁ!

阿波踊り会館前

…5月10日、井戸寺から恩山寺に向かった道
阿波踊り会館前

阿波踊り会館横に徳島眉山天神社

徳島駅から阿波踊り会館前に到着。 会館に自転車を置き、後背にある徳島眉山天神社へ…。 天神社に入りミニ88寺遍路の入口を探したが見つからない! 仕方なく、ここの高台から徳島の町並みを撮影して、 神社を降りてもう一度ミニ88寺遍路がある眉山の入口を探していると、昨日、徳島城址公園で逢ったジョギング仲間と再会した。 こんなことってあるんだと驚いたが、訳を話すと嬉しそうに案内をしてくれた。(感謝!) 旅のホームページを見たよと言われ私も嬉しい!

  7時25分 徳島眉山天神社



神武天皇碑

440段の石段も何のその、一気に登って眉山のハイキング道にでる。 ジョギング仲間の人が石段を一気に登ったので驚いていた。 遍路でお寺の石段の昇り降りは苦にならなくなったと話して大笑い!「当然だよなぁ〜!」 本来この道を下から登ると1番霊山寺から88番大窪寺までの祠があるという。

明治天皇碑



…1番霊山寺




青岸渡寺、紀三井寺(西国三十三ヶ寺)

ハイキング道を案内してもらい、一番霊山寺の所まで下りた。 ここには神武天皇碑や明治天皇碑もあります。八十八寺と一緒に西国三十三ヶ寺も並んでいる。 ここから石段で来たところまで戻るかたちで、祠を見ながら撮影していく。

…2番極楽寺

…4番大日寺

…6番安楽寺

…3番金泉寺、粉河寺(西国三十三寺)

…5番地蔵寺

…7番十楽寺

西国三十三寺

…8番熊谷寺

西国三十三寺



西国三十三寺

…9番法輪寺



…11番藤井寺

…12番焼山寺




…13番大日寺

途中までだがミニ八十八寺を説明と案内を戴き嬉しかった。 林に覆われた道は、まるで潮岬の東海岸を走っている気分を思い出した。 場所が判ったので、次の機会にゆっくり見学したいと思った。 眉山山頂も次の楽しみに残しておく。 さらに阿波踊り会館に戻り、館内を案内してくれた。 予定の時間になり、お礼を言って別れた。(感謝!)

  7時45分 昨日、今日と話が弾んだ徳島の人

440段の石段を降りて市街地を戻って宿に到着。 お婆ちゃんにお礼を言い荷物を積み込み、徳島フェリー埠頭に向かう。 何回も往復したから、徳島市中央部の地図が頭の中で思い浮かべることが出来るようになった。

また、帰宅した時に、長男からお父さんが遍路中に、2度ほど出張で徳島に行っていたことを聞いた。 三人の息子たちには遍路に行く話はしてなかった。

津田埠頭に着くとビル前に自転車があり先着がいた。 この自転車どこかで見かけた自転車と同じだよなぁ!と考えていたら、 ビル内から日焼けした見覚えのある立川のTさん(仮名自転車のプロ)がニコニコしながら出てきた。 「あぁ〜!」私も思わず笑みがこぼれて再開の握手!

高知の室戸で初めて知り合い、58番遊仙寺でも再会、そして今日また会った。 名前も知らないけど、何か旧友に逢ったような喜びを覚えた。 それぞれ記念撮影して、フェリーの乗船手続きが始まるまで、長い遍路旅の話で盛り上がった。

 徳島津田埠頭…
  9時25分


フェリーが到着、…接岸中!


…埠頭に珍しいクラシックカーが到着した。 ホンダのS800のスポーツカー。 記憶では私が20歳代の頃の車です。 千葉で独特の民宿を経営してる方は自宅が神奈川にあり、垢抜けたさらっとした感じの人でリッチな生活をしている感じです。 香川の友人からこの車を譲り受け、今日はフェリーで千葉へ帰るそうです。 大型バイクの人達も続々と埠頭に集まり埠頭前が賑やかになった。

接岸完了

全長166m、排水量11100tの船体
津田埠頭ターミナル

乗船手続きして最初に自転車組がフェリー船内に入り、次はバイクや車両の乗船だ。 車両デッキの映像を撮影して荷物を持って船室へ…。 往路と同じフェリーで艦内の配置図や係員の人の顔も見覚えがある。 手際よく2段ベットで、ある程度プライバシーが確保されている自分の指定場所へ移動した。

フェリー船内の車両デッキの景観

小型車両出入口

…11時10分





自転車は乗降口横に

乗降タラップを上がると…

振り返ると車両デッキ口

豊富なメニューの自販機コーナー
客室入口が…

一般乗客はここから乗降

エントランスホール

出航して離れゆく四国の山々が遍路旅と重なりちょっと寂しい気分! デッキに出てカメラバックからEOSを取り出しデッキから見える景観を撮影。 11時半出航。途中、東九フェリーのスタンダードフェリー(徳島着13:20)と擦れ違った。 暫く船内でカメラを持ってチャンスがあれば撮影。

  11時30分出航 船首展望室

船首デッキに出て船首と…

後部デッキ(大型車両出入口)
東九フェリーのスタンダードフェリー

艦橋

徳島阿南市の山並み(鶴林寺、太龍寺の方向)

その間もホールで立川のTさん(仮名自転車のプロ)飲みだした。 私も嬉しくなって昼間からビールを飲みながら談笑を始めた。 立川のTさんは1本飲んで疲れたのか眠そうです。 ベットに行って心地よい昼寝になる。 東京-九州間のフェリーの位置情報板には現在地が赤ランプで表示される。 紀伊水道を抜けると太平洋の波頭が高くなり船体がゆっくり、大きく傾くのが判る。 やがて和歌山県潮岬付近を通過し、紀伊半島の旅した所を洋上から俯瞰できた。

   14時15分 穏やかな海に浮かぶ漁船

東京-九州間のフェリーの位置情報板

紀伊水道を抜けると波頭が高い 14時40分

和歌山県潮岬付近 15時25分
フェリー最上デッキへ…

荷物満載の貨物船



潮岬灯台

私は空腹感を感じたので各400円の焼きそばやカレーのレトルトを食しながらビールを飲みます。 紀伊水道を抜けると波頭が高くなり船の揺れが大きくなった。 船首から「ドォ〜ン!」と大波を受ける音を聞き、その映像を撮りにゆく。 デッキに出て撮影チャンスを待っていたら、係員が来て危険なので船内に入るように…。残念!

潮岬観光タワー

潮岬の景色を楽しむ


波頭が高く船体が大きく揺れるようになり外部デッキへは出入り禁止になった。 撮影はガラス越しに撮影したが途中であきらめた。 遍路日誌の編集とビールを飲みながら、私が酔ったのか、船が揺れているのか、判らなくなった。 ホンダのS800の人とも談笑して帰路は楽しい思い出が残った。

…15時30分 串本大橋

夜間は雨が降り、零時頃は真っ黒な闇に稲妻がピカピカ!(関東地方は今頃?) 24時間オープンのお風呂もザブッと入り、夜中1時を回った頃、就寝。

翌朝5時前に起床して日の出の映像を撮ったが雲が多かった。 船首に向かうと前方に東京ゲートブリッジが見え、撮影チャンスを狙う。 ブリッジを通過する頃、船の後に移動して、今度は日の出間もない太陽と東京ゲートブリッジを重ねて撮影。 忙しくなった。東京ゲートブリッジを過ぎるとフェリーはもう有明埠頭間近。 撮影後は荷物をまとめてキャビンに集合した。

5月30日 4時55分 日の出

…5時10分

有明埠頭は目前…

有明埠頭接岸中…

…5時40分
東京ゲートブリッジが目前…

東京ゲートブリッジと日の出





知り合いになった人達とお別れの時間です。 荷物を背負いフェリーから降り、埠頭ビル前で自転車に荷物を積み直し、それぞれ声を掛けあって皆さんと別れた。

ここからは自宅に向かって走る。 通勤途中のサラリーマンの中を縫うように日比谷交差点へ、皇居を抜けて護国寺を目指す。 三男のお嫁さんの実家前を通り池袋に…。 川越街道に入って常盤台駅前に所用があって立ち寄り、川越街道に戻って自宅までもう少しです。 ここで光ヶ丘公園にある図書館に立ち寄り、借りた四国の地図を返却。(期限を3日ほどオーバーした。) お詫びを言い自宅に戻ります。

   6時10分 有明埠頭…カジュアルフェリー

都立光ヶ丘公園
都立光ヶ丘公園 9時30分

自転車から装備を外して…感謝!

自転車の総走行距離は自宅から自宅まで1491.5kmでした。撮影総枚数は2306枚で、EOSが458枚、IXIが1848枚でした。 体重は73kgから67kgに減って身体が軽くなった。

尚、WEB製作にあたり遍路の期間に逢った方々に映像の記載を了解して頂き、有難う御座いました。 お蔭様で四国遍路の見たままのの映像を繋げる事ができました。
またそれ以外の方は未掲載、画像をぼかしています。最後まで読んで頂き有難う御座いました。

     …四国自転車遍路 TOPへ…
inserted by FC2 system