![]() ![]() ■ 「発心の道場(徳島県)」 ■ 発心(ほっしん)= 悟りを求めようと一念発起する、発心の道場(徳島県)と云われる。
阿波の国は、弘法大師が苦しむ人々の救済を発願をしたことから、「発心の道場」と云われます。
所願成就を願っての修行の旅の始まりです。
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■5月11日(金)天候 曇りのち晴れ■ 自転車 Odo 192.3-303.1km (走行キロ110.8km) |
5時過ぎに起床し洗顔して荷物を纏める。 ぐるっとしんごさん(仮名)のテントを折りたたんで返却。 野宿した場所のテーブルや椅子を元に戻して、周囲のごみを始末し、遍路小屋で借りた毛布類を元に戻します。 勝浦町道の駅を6時過ぎに出発。 ぐるっとしんごさん(仮名)とは別々にそれぞれのペースで出発しました。 標高30mから標高500mまで20番鶴林寺を目指します。 |
道の駅での状況… 6時 |
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勝浦川と平行して、しばらく走行、16号線から283号線に入ります。
やがて146号線に入り勾配の急な道をどんどん登ると鶴林寺へ通じる道。
いきなり急登の坂は、大小のカーブが続きます。額から汗がボタボタ落ち、眼鏡にも伝わってきます。
間もなく自転車押し歩きが約4.5km続きます。自分の体力と気力の勝負だぁ!
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山道は急勾配に、 眼下に勝浦の町! 6時30分 |
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やがて鶴林寺山門へ… 、押し歩いても着実に残りの距離は少なくなる。 |
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鬱蒼とした木立の中にあらわれる仁王門は実に堂々として、境内の樹齢800年以上もの老杉が歴史を感じさせる。 標高570mの鶴林寺山の山頂近くにあり、焼山寺に続く阿波の難所です。 付近は自然がいっぱいで、21番太龍寺と向かい合う位置にあります。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−![]() ![]() 宗 派: 高野山真言宗 本 尊: 地蔵菩薩(伝弘法大師作) 開 基: 弘法大師 創 建: 延暦17年(798年) 真 言: おん かかかび さんまえい そわか 御詠歌: しげりつる鶴の林をしるべにて 大師ぞいます地蔵帝釈 ★彡 第20番札所 鶴林寺の拡大映像 |
第20番札所 霊鷲山 宝珠院 鶴林寺 8時4分 |
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仁王門をくぐると右手に六角地蔵堂があり、細長い境内を奥に進むと右手に本堂があり、その高台に鐘楼堂や三重塔がある。 さらに奥の石段を登ると大師堂がある。 納経所と寺坊の手前にベンチがあり自転車をここに寄せる。 ひな壇の様に、各堂宇は石段で結ばれ、あっちに行ったり、こっちに行ったりお堂巡りに…。 |
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![]() ![]() ![]() 三重塔 |
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納経して次の21番太龍寺を目指します。 登った分の下り坂の走りは、快走して下着まで冷えて乾いてゆくのが判ります。 eメーターは最速40kmを越える滑空?でした。 数分の滑空を味わって、山間の棚田を通り、那賀川にでて太龍寺を回り込むように流れている那賀川の上流へ向かう。 |
鶴林寺から太龍寺へ向かうルートを走行 8時42分 |
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9時5分 | ![]() |
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太龍寺へは十八女橋経由で向かい、途中から自転車を置いて登るコースもあるが私は道の駅鷲の里経由で向かいます。 道路は大型バス1台分の幅しかなくなり、バスの後についてゆきます。 絶対擦れ違いができない道も、暫くして広くなり道の駅鷲の里に到着。 |
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道の駅鷲の里から太龍寺へ向かうのにロープウェイを使うのは、事前調査で前述の遍路ルートが途中の登山路に 自転車(購入費用と装備品合わせて70000円)を置いて、納経バック、貴重品、カメラバックを持参して山道を登るが、 その途中で自転車の盗難の心配をしながら遍路しても、心が乱れてしまうと思った。 |
9時15分 | ![]() |
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この道の駅から太龍寺ロープウェイのお世話になりました。 太龍寺ロープウェイ、八栗ケーブル(85番八栗寺)、雲辺寺ロープウェイ(66番雲辺寺)の3社とも同じ会社が運営していて、 自転車も無料で乗車できます。 全長2775mで西日本最長。101人乗り、所要時間約10分位です。 今回は自転車をロープウェイ乗り場の建物前に置き、貴重品とカメラバックと納経袋を持って出発! |
9時41分 | ![]() ![]() |
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快晴で景色が良いのでEOSを久しぶりに取り出して撮影!良い映像が撮れた。 ロープウェイからは先程打った鶴林寺の三重塔も視認でき、ズームで映像を確保した。 眼下には狼伝説の狼像や舎心嶽の大師の座像も見ることができた。 |
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ロープウェイを下りた所から舎心嶽まで歩いて15分の案内があったが、今回は初心者ゆえ八十八札所を基本としているので行きません。 焼山寺も鶴林寺も仁王門の近くまで道路があり、車で行けるようになっている。 今一番厳しい札所は太龍寺と感じた。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−![]() ![]() 宗 派: 高野山真言宗 本 尊: 虚空蔵菩薩 開 基: 弘法大師 創 建: 延暦12年(793年) 真 言: おん のうぼう あきゃしゃらばや ありきゃまり ぼり そわか 御詠歌: 太龍の常にすむぞやげに岩屋 舎心聞持は守護のためなり ★彡 第21番札所 太龍寺の拡大映像 |
第21番札所 舎心山 常住院 太龍寺 9時54分 |
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山岳修行地だけあって神秘的な雰囲気があり、古刹を身体で感じる事ができる。 綺麗に手入れされた境内が印象的でした。本堂が修繕中でシートが掛かっていたのは残念に思う。 堂宇が山の高低差のある場所にあり、石段で、下りては、上りの繰り返しで本堂、大師堂と回り、他の堂宇も見て回る。 |
![]() 鐘楼門に到着 ![]() ![]() ![]() |
![]() 境内奥の本堂はシートで囲まれていた ![]() ![]() ![]() 中興堂と奥上に多宝塔 |
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ロープウェイ乗り場に戻ると、お茶を御接待戴きしばし休憩。 夫婦鷲の彫刻は全体が大きく、素晴らしい彫刻美を拝見させてもらった。 出口の橋で池を覗きこむ老夫婦を見つけ、後姿が幸せそうに感じ撮影させてもらう。 道の駅に戻り、自転車を心配したが無事を確認。 自転車はワイヤーキーでロックし、更にベンチと一緒にワイヤーキーで、ダブルロックしておいた。 私は心配性かもしれない!荷物を積み直して出発! |
ロープウェイ乗り場 10時55分 |
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再び195号線に戻り、道の駅わじきを通過し、284号線を22番平等寺へ向かう。距離にして約13kmの走行です。 道は舗装が良くなり、緩い起伏はあるが快適な走りを楽しめる。 途中で山野の景観を撮影しながら走るので、撮影地点でもすぐ停止でき、車の旅とはちょっと違います。 阿南市に入ると畑に建物が混在し桑野川に沿って走るが、平等寺に近くなると景観も変わり、山々の麓に沿って点在する民家が多くなってきた。 |
5月の山野の景観 11時45分 |
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平等寺は平地に畑と住宅が混在したところにあり、小さな山に向かってお堂と石段が続いている。 閑静な境内で樹木が少なく日陰の少ないのが印象に残った。 本堂へ登る石段は「厄除け年の石段」と云われる。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−![]() ![]() 宗 派: 高野山真言宗 本 尊: 薬師如来 開 基: 弘法大師 創 建: 弘仁5年(814年) 真 言: おん ころころ せんだり まとうぎ そわか 御詠歌: 平等にへだてのなきと聞く時は あらたのもしき仏とぞみる ★彡 第22番札所 平等寺の拡大映像 |
第22番札所 白水山 医王院 平等寺 12時7分 |
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石段の左手にある井戸は「白水の井戸」と呼ばれ、無色透明の水で、どんな日照りにもコンコンと湧き出ています。
「弘法の霊水」と書いてある。 |
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納経を済ませて、次は23番薬王寺で、約23kmの距離を走ります。 直立不動の遍路人形が何とユーモアなことか…、制作者の気持ちが伝わる微笑ましい人形です。 平等寺をスタートして、暫くはのどかな山村風景を見れたが、その先の山の麓に来ると道路は緩やかな登りになり、町外れからは林の中を走行。 取りあえず55号線に入らなければと狭い山道を走ります。 |
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284号線から国道55号線の合流点は釘打橋付近の交差点で起伏のある三叉路でした。(海岸ルートは2方向の案内板があった。) 海岸線のルートへ入る地点もこの付近だから、左右どちらに行くか思案?結局、阿南市の福井小学校を通り25号線のルートを選択。 |
13時40分 | ![]() |
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天候は晴れてはいるが風が強く、道路情報では、徳島県に強風注意報が出ていました。 菅笠を自転車後部のリュックにしっかりと結び直す。頭にはタオルを巻いて額からの汗を吸収してもらう。 海岸沿いの遍路コースか、55号線のルートを使うか悩んだが、歩き遍路コースの海岸ルートを選択した。 |
由岐坂峠を越えると太平洋が… | ![]() |
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55号線から別れて緩やかな登りの峠を越えると海岸にでました。 青い海原に気持ちが爽快になります。 このコースを選択して大当たり! JR牟岐線沿いに走ったり、海岸の絶景を楽しみ最高です! 由岐坂峠を越えると青い太平洋が見えてきました。 JRたいのはま駅で休憩して撮影もする。 たいのはま駅は無人駅で、夏季限定で停車する海水浴客向けの駅で夏には多くの人々で賑わうと知りました。 |
14時25分 | ![]() |
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緩やかな起伏のある道路に沿って美しい由岐港湾を見ながらの快走です。 木岐トンネルは歩道エリアが十分にあり安心して走れる。 トンネルを通過すると美しい木岐港湾が見えてきた。 |
![]() ![]() 14時40分 木岐港湾 |
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山座峠では道路も狭くなり海岸線は見えず汗をかきながら、自転車を押したり、乗ったりして進みます。 山座峠を越えると道路は海岸の高い所を走ります。 遍路をスタートして初めて遠くが見渡せる海原です。 天候も良く青い海原が気持ちを高揚させてくれる。 |
15時 | ![]() ![]() |
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日和佐の町並みが見えてきた | ![]() |
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美しい海岸線が続く 15時31分 |
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…日和佐城… |
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第23番札所 医王山 無量寿院 薬王寺 16時8分 |
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本堂へ参詣するには、男は42段の男厄坂を、女は33段の女厄坂を登っていきます。 男厄坂、女厄坂の石段の端には薬師本願経の経文が一石に一字ずつ印してあるという。 厄年の男女は各段毎にお賽銭を置いて厄落としをお願いします。(石段の端に1円玉が多数ありました。) |
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そして本堂から瑜祗塔(ゆぎとう)までの石段は、61段あり還暦の厄坂です。 瑜祗塔前から日和佐の町並みや日和佐城が見え、日和佐川が港町の中央を流れていた。 札所にはいろいろな謂れが多くあり、時間が許せば納経所で聞くと説明してくれる。 遍路して楽しみのひとつです。 |
![]() 瑜祗塔 ![]() ![]() |
![]() 瑜祗塔の中に金色の五智如来 ![]() ![]() |
17時の終了時間までノンビリ納経でき、今日は納得のゆく道程でした。(感謝!) |
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17時12分 | ![]() |
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風よけのできる建物の隅にベンチがある所を寝場所と決めてコンビニで食料を確保します。 今日は2人連れのグループ(別の場所でテント泊)と、私ともう1人の4人がここに野宿するようです。 足湯を見つけて行ったら17時終了で湯は流されていた。(残念!) |
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夕暮れに、そのベンチにいると、もう1人が共にお願いしますと、声を掛けてきました。
山口県の岩国生まれで、現在、四国の温泉めぐりの自転車旅をしていると話した。
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「発心の道場」と云われる阿波の国の23札所を遍路旅した。
明日からは「修行の道場」と云われる土佐の国に入る。
心身を引き締めて遍路旅を続けます。(感謝!)それではおやすみなさい!
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