■ 出雲大社 拝殿と本殿 ■

出雲大社というと国譲りの伝承とか、形式が他の神社と異なることが多いと聞く。 拝礼が二拝四拍手一拝、神座が横向き、しめ縄の張り方が逆などいろいろあるが、 四拍手は宇佐神宮(大分県)や弥彦神社(新潟県)でもあり、 そもそも二拍手になったのは明治に神社が国家管理になって作法が統一されたことで、昔はいろいろな拝礼方法があったという。 鹿島神宮でも神座は横向きで、大山祇神社(愛媛県)や津島神社(愛知県)でもしめ縄は反対の張り方をしている。

荒垣正門の映像を撮影し、外側の荒垣の景観も撮影。 銅鳥居をくぐると正面に遷宮された仮本殿が見える。 手前の両側にテントが張ってあり残念ながら全景を撮影できない。

荒垣正門の銅鳥居

左方向の荒垣
右方向の荒垣

銅鳥居をくぐると正面に仮本殿(拝殿)

銅鳥居の左側に銅製の神馬、神牛像がある。 神馬は撫でると子宝に恵まれるという。神馬、神牛とも撫でられた跡が艶々に光っていた。 特に神牛の方は横向きだから全身に撫でられた跡があり、神馬は顔だけという面白い結果だった。 説明板もないから近年に造られたようです。

右方向の荒垣内

神牛像と神馬像
左方向の荒垣内

神牛像

仮本殿で拝礼をする。 作法通りの二拝四拍手一拝をしてお参りする。 大きなしめ縄が印象的です。 仮本殿とは云え、元々拝殿だから造りがしっかりしていて厳粛な気持ちになる。 守衛さんだけになり仮本殿を撮影。 女性の参拝姿を欲しかったので時間待ちしてその映像を戴いた。

神馬像

仮本殿(拝殿)
仮本殿(拝殿)

平成20年から始まった本殿瑞垣内の修復のため、大国主大神が仮本殿に遷座する時には仮殿遷座祭がおこなわれ、 現在は拝殿を仮本殿としているが、今年の5月には本殿瑞垣内の修復が終わり、本殿遷座祭がおこなわれる予定です。 仮本殿の手前にテントがあったので斜め横から全景を撮影。 この位置の後には私が撮影しなかった神 ネ古 殿(しんこでん)がある。 ここは1階が神様との結びの御縁を授かりたいと願う人の憩いの場所になって、2階は宝物殿です。 コンクリート製の建物で昭和56年に竣工され荒垣内に目立たない位置にある。 本殿瑞垣の八足門前は本殿瑞垣内修復のためシートで覆われていた。 八足門は蛙股(かえるまた)の瑞獣や流水文などの彫刻が施され、左甚五郎の作と云われる。 近づいて撮影したが無駄だった。

神ネ古殿(しんこでん)…妻が撮影

本殿瑞垣(廻廊)の八足門
仮本殿(拝殿)

八足門

本殿瑞垣(廻廊)の周囲を回ると後方は工事中で途中から行けなくなり、仕方なく瑞垣の隙間から中を覗いてみた。 隙間の正面には本殿が見えた。本殿の周囲も玉垣(廻廊)で守護されている。 カメラを近づけて撮影したが瑞垣内の工事の様子がよく見えて貴重な映像を戴いた。 結局、本殿は玉垣、瑞垣(廻廊)、荒垣の三重の垣根に厳重に守護されている。

八足門

瑞垣(廻廊)の隙間から見えた本殿内

門神社は瑞垣(廻廊)の八足門内側の両側にあり本殿を守護する宇治神(東側)、久多美神(西側)が祀られている。

瑞垣(廻廊)から見た本殿


久多美神の門神社(西側)

瑞垣(廻廊)の西側に回ったがここから中は見れない! 1枚目は中央に本殿、左に筑紫社。2枚目は本殿。3枚目は手前が筑紫社で奥に本殿といろいろな角度で撮影したがどれも不十分だった。 結局高さが足りないと云う事。 改めて正面に戻り観祭廊と廻廊を撮影。

中央に本殿、左に筑紫社

手前が筑紫社で奥に本殿
本殿

観祭廊と廻廊

この後、荒垣内にある摂社を撮影。 十九社は瑞垣の東西にあり、1棟に19の扉がある社で、旧暦の神無月の間、全国の神様が出雲に集まるという。 その時の宿が十九社で期間中は全ての扉が開かれる。 東十九社の奥に並んで釜社がある。 釜社は須佐之男命の孫にあたる宇迦之魂神(うかのみたまのかみ)が祀られて稲荷神として親しまれ食物を司る神様です。 正面に戻り、八足門そばにも手水舎があり利用できる。

観祭廊と廻廊

釜社と東十九社
東十九社

八足門そばの手水舎

手水舎の後方に仮本殿(拝殿)の後背を見ることができる。 八足門前を通って西側に行くと遷座中に祈祷殿(仮拝殿)が新設されていた。 祈祷所から本殿を囲む瑞垣の全景を見ることができる。 小雪がチラついて映像には白いものが点々と映っていた。 西十九社の前にある木にはびっしりと御神籤や絵馬がある。

仮本殿(拝殿)の後背

祈祷所(仮拝殿)
祈祷所から見える本殿を囲む瑞垣

びっしりと御神籤や絵馬が…

西側にある宝庫と二つの氏社、西十九社を撮影して荒垣内の社殿はほぼ撮影が終わった。 十九社は愛媛の大山祇神社に参拝した時に同じ社を見ていたので、その存在の役割について理解できた。 訪問前、出雲大社はもっと規模の大きな大社と思っていたが、予想以上に規模が小さいことに驚かされた。 現在9時45分だから丁度、1時間要したことになる。 人通りがまだ少なく訪れるのは家族やカップルが多い。

西十九社

二つの氏社と西十九社
西十九社と氏社の奥に宝庫がある

氏社 祭神 天穂日命

八雲山を背にした神域に出雲大社は創建された。 その本殿は高さを強調するために何度も造営されては倒壊したという。 かつての本殿は現在よりもはるかに高く、その伝承から想定された形は不思議なもので、 空に向かって伸びた何本もの柱の上に社が建つというものであった。 当時の建築水準以上で建築された可能性は否定出来ないという。 いずれにしても午後には古代出雲歴史博物館を見学して当時の事を知ろうと思う。

氏社 祭神 宮向宿祢

出雲大社西門
八雲山を背にした本殿

出雲大社の荒垣外の西側に神楽殿、婚儀殿があり、東側には北島國造館がある。 ここから荒垣を出て神楽殿に向かう。この頃から団体客を見かけるようになる。

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