■ 安曇野大王わさび農場 ■
日帰り温泉平湯の森で旅の疲れを癒す。 昔、平湯の森は日帰り温泉だけだったが、近年施設内に宿を併設したため大繁盛になっている。 近隣に北アルプスなどの観光地が多く、手頃の値段で宿泊できるから、多くの観光客が訪れる。 私達はここで約1時間半過ごして温泉を満喫した。 施設は内湯の他に、露天風呂が男女合わせて13湯もあるので雰囲気も楽しめた。


ここから民宿の安曇野市まで約55qあり、一路民宿かりんまで走ります。 1時間走行して8時半過ぎに民宿に到着する。 平湯の森で食事したから、後は映像をパソコンに保管し、ビールを飲みながら明日のプランを考える。 妻はテレビを見ながら果物を食べている。




大天井岳
常念岳

北アルプスの紅葉
宿から大王わさび農場まで北アルプスの景観を堪能。 旅の出発時は台風に影響され旅のコースを変更されたが、今日は快晴で空は真っ青。

北アルプスの麓の安曇野の言葉も好きで、どこかロマンチックな雰囲気がある。 北アルプスの雪解け水が湧き出る豊かな安曇野に犀川が流れ、その畔に大王わさび農場があり、テレビでも紹介され一度は行ってみたいところです。

 大王わさび農場…

1917年(大正4年)から始まる大王わさび農場は北アルプスの湧水に着目して開拓が始まった長い歴史がある。 わさび田は日本最大の規模を誇り、年間の観光客も有数で安曇野随一の観光スポットになった。

年間を通して一定の水温(12度)は、年間を通して収穫が行われている。 わさびは直射日光に弱いため、黒い寒冷紗でわさび田を覆っている。 開園は9時だが、現在7時過ぎで早すぎた。

大王わさび農場入口
大王広場

民宿が素泊まりで、早立ちしたから駐車場に停車して思案していたら、同じように早めに来た車が数台がそれぞれ駐車して園内に入っていった。 若者のグループがはしゃぎながら蓼川の水車小屋に向かっていく。 私たちも園内のマップを確認して誰もいない受付をくぐる。 わさびのオブジェとレストランがあり広場になっていて、オブジェから見るわさび田はこれから朝日を浴びる時間帯になる。

わさびのオブジェ

両側にわさび田を見ながら進むと大王神社があった。 かつて大王農場の東側に流れる犀川付近に八面大王が祀られていた。 それが洪水で流され、この地の守り神を初代農場主が移設したという。 現在、神社は農場の中央の塚に位置し、八面大王大明神の旗が立っている。 拝殿の入口には左右に大きなわらじが奉納されているが、農場のスタッフが手作りしたそうです。

大王神社

拝殿から橋を渡り社殿へ
拝殿

社殿

拝殿の横道を進むとさらにわさび田が広がっている。 先の塚へ向かうには架け橋を渡るが、この架け橋を幸せの架け橋といいカップルで渡ると幸せになるという。 何ともロマンチックな橋名だろう。ちなみにわさびの花言葉は幸せを運ぶ花だというから、そういわれれば自然に納得してしまう。 橋を渡りながらわさび田を撮影してみるが日除けのシートが覆ってあるから絶景とは言い切れない。


幸せの架け橋
日の当たる景色に露出を合わせるとわさび田は暗くなる。 わさび田は塚と塚の間にあり、塚は遊歩道になっている。

幸せの架け橋を渡ると正面に塚の一部に大王窟という大穴がある。 これは魏石鬼八面大王が最後に立てこもった有明山の麓、宮城の岩屋を再現したものだった。 魏石鬼八面大王はその昔、この安曇野を治めていたが、全国統一を目指す中央政権の坂上田村麻呂率いる軍勢と戦った。 今でも、この地の守護神で安曇野を守った勇士と祀られている。 大王農場の名もこの故事にちなんでつけたそうです。

大王窟

開運洞
大王窟の内部

ここを登ると…

大王窟の隣に開運洞の洞窟がある。 名前から想像するとくぐり抜けると開運するのかな? と云う訳で、開運洞に入っていくと途中から真っ暗で手さぐりしなければ前に進めない状況になった。 諦めが早いというか、フラッシュで撮影した映像では真っ暗で何も見えないから戻ってしまう。 真っ暗な中に七福神があり、これに触ると幸せになれるという。 周りを木々に囲まれ静かでとても恐ろしい洞窟でした。 この洞の横に回ると階段があり登ってみる。 頂上にわずかな台があり、これを大王の見張り台と案内があった。 ここから農場が一望できます。

…大王の見張り台

見張り台から見た農場は、その先はもう一つ塚がありわさび田が広がっている。 東京ドーム11個分というから結構広い。 散策を希望する人には良いかも知れない。 陽光が上がり日が差してきた。 ここから農場の周回コースに向かった。 わさび田小道を通って、シートで覆われていないわさび田を撮影しながら親水広場に向かう。

幸せの架け橋を戻る




わさび田の小道からは足元のわさび田、遠く北アルプスを見ることができ、撮影も楽しくなる。 親水広場では数組のグループとすれ違う。 親水広場の池は浅いが透き通っていて底がよく見える。 湧水がポコポコと湧き出ているのがよくわかる。 開園前からでも訪れる人が多いのに少なからず驚く。 低気圧が日本海側、太平洋側にあるのが信じられないくらい天候に恵まれていることを実感する。 親水広場のベンチで妻が休んでいる。 旅も3日目になると無理が利かなくなるかな?





親水広場

妻が親水広場のベンチで休憩してる間に塚の上にあるアルプス展望台に向かう。 ここは展望台が多いところだ! もともとわさび田を作る過程で川辺から掘った土砂を積み上げて塚として築いた場所で、ここに多様な樹木を植えて散策道になっている。 昔は北アルプスが一望できるスポットだったが、長い年月で樹木も成長して妨げになる所も増えてきたようです。 それでも小高い丘から見る感覚で、今日のように天候に恵まれれば癒しのスポットにもなる。

アルプス展望台







大王わさび農場の最終コースの橋を渡ってシートのかかっていない緑豊かなわさび田を見ながら出口に向かう。 途中でわさび田の撮影しながら橋を渡りきると土手の向う側に川が流れていた。 これがテレビでよく見る映像ではないか…。


平地にもかかわらず、蓼川と万水川が合流するこの一帯は、樹木が生い茂り自然が残されている。 場所的には駐車場の奥にあり、入口の左側にある一帯で、蓼川には水車小屋が3基並んでいる。 水車はゆっくりと回り時間もゆっくりと刻んでいる感覚になる。 この水辺で黒沢映画の夢の舞台になったところらしい。

蓼川

水車(左側)と蓼川
水車(左側)と蓼川

11月に入っても川底には藻や水ハコベがリボンのように揺れ流れ、澄んだ水が癒しを与えてくれた。 水車小屋そばに名前は判らないが黄色い花が咲き、緑多い中で唯一映えている。 春夏が訪れると多くの花が咲き、鮮やかになるのではないか…。 川辺の周辺を歩き回り、様々な構図を撮影してみる。 妻のカメラのシャッター音も軽やかに聞こえた。






駐車場に戻り、時間は8時近くなった。 農場の社員が少しづつ増えてきて開園の準備をしている。 9時まで待ってお土産を買おうとしたが妻はいらないというので帰る準備をする。 自販機でコーヒーを買い喫煙して暫くボーっとする。 ここ安曇野からは北アルプスの眺めがよい。 農家が点在して田舎の風景としては最高のロケーションだ!

駐車場からの風景


安曇野を8時過ぎに出発。 犀川を渡って19号線に出る。 143号線経由で松本トンネルの254号線に合流して三才山トンネルを通り鹿教湯温泉を通過する。 道の駅ほっとぱーく浅科を通過してひたすら254号線を走る。 下仁田ICに到着したのが10時過ぎ、高速道はガラガラで自宅には12時に到着。 午後の半日は妻の自由時間で日曜のいつものパターンに戻った。

inserted by FC2 system