■ 秩父鉄道 ■
秩父鉄道は埼玉県北部を東西に横断し、運行距離が70q以上あり東上線と同じくらいだ。 旅客だけでなく貨物輸送もおこなっている。 PASMOは非加盟で埼玉県内の鉄道でSuicaやPASMOなどのICカードが使えない。 1960年代までは斬新な高性能車両が多く登場し、自社独自の車両も製造していた。
主要都市や都市間では大量輸送で新車両が出現したが、地方路線は車の普及と共に伸び悩んだ年代になり、その後は他社からの譲渡車両だけとなった。


■ 秩父鉄道パレオエクスプレス蒸気機関車 ■

複数の鉄道会社から譲渡を受け、廃車後も秩父鉄道構内に保存してある。 特に三峰口駅構内では多数の保存車両がある。 鉄道ファンには見逃せない。このような保存鉄道的な取り組みも秩父鉄道の生き残り策の一つと思う。 蒸気機関車の運行も鉄道ファンや観光客を集客する一手段だ!
今回の目玉の一つは蒸気機関車の撮影です。 SLが秩父鉄道最長の荒川橋梁を渡る映像を撮影する為、希望の場所に到着しなければならない。 到着して数分で橋梁を渡るはずだ!

駅前にバスが到着すると宝登山へ向かう観光客が列をなしていた。 駅ホームには上り列車のため、貨物電気機関車が待機している。 駅周辺に観光客が群がり、子供達もデジカメ片手に撮影していた。 私は踏切方向から、その雄姿を撮る。 撮り鉄ではないが、ブルーが映えた美しい姿と感じた。

デキ301型電気機関車

■パレオエクスプレス蒸気機関車…
SLは秩父鉄道路線の熊谷、三峰口間を客車4両を牽引して、一日一往復している。 下りは熊谷を10時10分に出発、三峰口には11時1分に到着し、約1時間の機関車旅を満喫できる。 SLは途中の寄居駅で、9分の待機時間があり、その間、普通電車に抜かれる区間がある。 撮り鉄の人は時刻表に詳しく、その間隙をついて、下りでは3ヶ所ほど撮影できると教えてくれた。

私は、今回は橋梁を渡るSLだけを狙った。 SLが寄居を出発するのが11時00分。 長瀞発は11時37分だから上長瀞駅を通過して荒川橋梁を渡る頃が11時42分と計算した。 現在10時56分、貨物機関車が出発して、その後の長瀞発11時10分発の普通電車に乗車した。 上長瀞駅に11時13分着。電車の所要時間3分だった。 ここから荒川橋梁まで歩いて行く。

この電車に乗車

荒川橋梁に向かう 撮り鉄が急ぎ足で…
上長瀞駅

上長瀞駅

上長瀞駅から親鼻駅に向かう方向で踏切を渡ってすぐ左折し砂利道を歩いて行く。 やがて舗装した道路と交差し、その道を進み左手の林の中に入る空き地と林の間を抜けると断崖を下っていく獣道がある。 ここから河原の岩場に下りると荒川の橋梁が見える。 この場所はSLをやや後ろから見る位置にあるので、ここには来なかった。 舗装路の小道を直進し140号線に出て親鼻橋を渡ります。

急げ!急げ! 未舗装の道

140号線に合流
舗装路に合流

親鼻橋に向かう …11時16分

親鼻橋を渡りながら長瀞ライン下りの親鼻橋出発点の映像を確保する。 荒川下流の高砂橋から運んできたトラックが舟を降ろしている光景を確保した。 こうして再び、船頭さんに引き継がれるわけだ! 長瀞ライン下りは親鼻橋から岩畳を経由して高砂橋の区間で運航されている。 それぞれが約3qあり、全区間で3000円、半区間が1600円となっている。 それぞれの区間で出発場所へ戻る無料送迎バスがあります。

親鼻橋

下流側の橋下にライン下り出発点がある
上流側、橋下の景観

舟が連なる

親鼻橋から下流側を見ると遠方に鉄道橋梁が見える。 ここから望遠で撮影も可能だが、歩道が無いから三脚は無理か! 橋梁まで河原が続いているから、行けるところまで向かう。

望遠で映像を撮れそう

砂利道になり、幾分早足になった
親鼻橋を渡るとすぐ河川敷への入口がある

でも、この映像も欲しい

河川敷に下りて石ころだらけの河原を急ぎ足で歩くが靴の中で足があっちに寄ったり、こっちに寄ったりして靴紐が緩いようだ。 それをお構いなしに歩く。 後から別の撮り鉄が大勢、追いかけてくる。 いい場所を確保したい気持ちで早足してる自分を苦笑いした。 すでに撮影場所を確保している人達がいた。

急げ!急げ! これも欲しい!

車は有料駐車です(河川敷清掃費用)
これもそうチャンスは無い!

すでに先着がいる

映像に人が入らない位置に場所を確保して三脚を川岸に固定。 川の中に一本を入れる。 時刻は10時半。 絞りはf18、速度は1/1000秒で連写する。 すぐ上りの電車が通過する音が聞こえ撮影練習!

撮影位置を探す

10時31分に上りの電車が通過


向う岸にも人影が見える…11時34分

撮影場所を調べた時、獣道を通って川岸に下りた場所は、蒸気機関車の前部が見えない位置だった。 もう少しよく見える位置をライン下りの人に聞いたのがこの場所でした。 余計に歩くがそれは承知。 対岸より人の数が多い。

撮影待機してる老人…11時34分

思慮してカメラから離れて見上げてる
岩にチョン乗りして待機してる若者

向う岸の獣道から降りる場所

ライン下りの船が通過してきたので撮影したが、もしチャンスがあればSL通過時に同時撮影できるかもと期待したが通過は一艘だけだった。(残念!) 42分キッチリに橋梁にSLが姿を現した。 客車も見えるまで、望遠で機関車をアップして撮影する。 客車が見えるようになり徐々に全体を撮影して橋梁を渡る全貌を撮った。 もう少し遅れると背景の樹木が紅葉してくるそうです。

ライン下りの船通過…11時40分

SL登場…11時42分


ほぼ時間通りにSLの撮影が終了してホッとしたのか岩に寝転んだ! 青空が気持ち良く空気が旨い。 撮影枚数は全部で35枚だった。 少しだけ自己満足し腰を上げたが周囲には『映像が…』と、雑多な声が飛んでいた。 帰路に着くが上長瀞までの歩きが軽い。 車で来ていたグループが、この後、三峰口駅の手前で追い付いて撮影できる。 その後、転車台で方向変換してる映像が撮れると話していたのを聞いた。

橋を渡り… …駅前の踏切に到着

コンビニでお弁当を購入、上長瀞駅舎のベンチで昼食をしたが、近くに美味しそうな食堂があり選択を間違えた。 お店で缶ビールを買いベンチで休憩したがこの後の予定を検討す。 駅舎でパンフレットを見ているとお年寄りが改札口に来た。 『長瀞まで歩くと、どのくらい時間が掛かりますか?』と聞くと、『小一時間で十分だよ』と教えて貰う。

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