■ 北海道大学植物園 ■
今日の予定の最後は北海道庁旧本庁舎の近くの北海道大学植物園。 略称して、北大植物園は1886年(明治19年)に設置され、札幌農学校、北大の教育、研究の場として運営されてきた。 また市民の憩いの場、また社会教育の場としての役割を果たしてきた。 園内には研究用に収集された4000余種の植物が教育に活かされている。 栽植された植物について学べる環境が整えられ、同時に園内の博物館では北海道の自然、文化、歴史も学ぶことができ、 札幌の現地形を残した環境で散策感覚で観光できる。


今日の訪問は季節的にはちょっと疑問を感じたが、有名な観光地は次回に残し、札幌の原地形を残した園内を見たかった。 園内では、北大の関係者と思われる方々と擦れ違う事もあり、研究や調査の様子を身近に感じた。 最終的には北大の一部を見てみたかった。

北海道大学植物園入口 入口門

北大植物園はビルが立ち並ぶ札幌の中心街に位置し緑のオアシスがある。 入園料を支払い入口門に足を踏み入れると緑豊かな別世界に入る。 入口でパンフレットをもらい、園内マップを見ると周回して園内を散策できそう。 季節的に花の開花は終わり、木々の間を散歩するだけ。 園内の起伏は開拓時代の名残を見れる。 豊平川の湿地帯によって、建物や農地にも転用できないこの地だったようだ。 しかし開拓使は、この広い拠点を用水路を幾つも作り、湿地帯の水はけを良好にし、見事、現在の札幌がある。

園内マップを見て、右方向にある宮部金吾記念館に向かう。 農学校の卒業生で植物園の初代園長で遺品などが展示してある。 中は見なかったが、建物の左手に札幌最古のライラックの樹がある。 外観だけ観察してさらに進むと、芝生が敷かれている広場を抜け小さな橋を渡った。 のんびり歩いて周囲は緑に囲まれその隙間にビルが見え隠れする。 眼の癒しになる散策だ!



宮部金吾記念館






幾分紅葉が始まった感じで、道東は紅葉が終りかけているが、札幌はこれからという感じだ! 橋の先も芝生の絨毯で気持ちが良い。 右手にライラックの並木が見え、広い芝生エリアに出た。 その奥に東屋が見える。 取りあえず、東屋で疲れた足腰の休憩をする。 ベンチに腰掛け目を瞑ると早朝からの観光したルートが浮かんでくる。 喫茶で休憩するより遥かに居心地がいい。 寝転ぶと真っ青な青空に白い雲が筋状に流れている。 東京では中々見れない光景だ。





東屋




30分ほどして身体が冷えてきたので、記念撮影して園内散歩を開始する。 記念撮影はどこでも必ず映像に残している。 園内マップでは広い池が描かれているが、すべて低地の湿地帯だ。 この状況が開拓使が置かれた時代の名残だと思う。 次の橋を渡ると草本植物園に突き当たるが、この時期はただの枯れた草が生い茂っているだけ。 北海道の草原や道端などの低地に自生する植物が、ここにまとめられていた。 その隣はバラ園が続くが、大通公園にあるような景観は見られない。 何故だろう?





草本植物園
湿地帯(マップ上は池)



妻が撮影

途中、職員らしき人と背広姿の二人連れと擦れ違う。 後姿を見送ったが、園地の下方を指して話し込んでいる。 私達には価値観が判らないが、きっと学問的な話だろう。 指した方向には枯れた木がある。 妻が歩いてる私の後ろ姿を撮影した。 なるべく撮らないように話してるが、撮影対象が無いから仕方ないか! でも後頭部の毛の薄い所は撮るなよ!

私が三脚をたたんで先に進むが、妻は数少ないバラを撮影していた。 植物園はWEB構成できないと思ったが、後から確認したら妻が撮影したバラは綺麗に撮れていた。

妻が撮影




ここまでは良かったが、北大植物園は北海道を中心とする冷温帯域の植物を収集、育成し、研究、教育活動に寄与するための施設だから、 私達の様な一般客は季節的に中途半端のようだった。 ここでは絶滅危惧植物の保全拠点としての機能も有し、次世代の研究、教育活動にも寄与、活動している。 バラ園から自然林のエリアを抜けると歴史的建造物群がある。

妻が撮影 バラ園

博物館本館…
博物館は1882年(明治15年)に建てられた開拓使の博物館です。 国重要文化財に指定され開拓使以来の展示品がある。 私達が通りかかって撮影後、中に入る頃に園児達のグループがやってきて、記念撮影後入館していった。 1ヶ所ぐらい中に入って見ようと思っていたが、出鼻を挫かれてしまった。 パンフレットによるとエゾ狼の剥製、南極大陸で活躍した樺太犬、タロの剥製や鳥類標本などが展示されているようだ。 博物館の周囲には博物館事務所、博物館倉庫、便所などがあり重要文化財群としてあり、それぞれ建築年代も違うが歴史的建造物があった。

歴史的建造物
 (重要文化財群)




博物館本館


博物館本館

博物館本館

先に進むと、自然に子供達の声がだんだん遠くなり静けさが戻ってきた。 このあたりは針葉樹群があった。 陽光に照らされていた場所から、一変して明暗のハッキリした高い針葉樹林の中に入った。 数枚撮影して温室園があったが通り過ぎて出入口に向かう。 管理棟の2階は北方民族資料室があるので覗いてみた。 北海道の先住民族はアイヌやウィルタなど、生活文化の資料が掲示されている。 北海道に来て、どこかで先住民族のお土産を買うつもりだ! ちなみに園内で擦れ違った人は子供達と4組の老夫婦連れだけだった。




針葉樹群


門そばに歴史的建物(警備室?)

15時を過ぎて日も大分傾いてきた。 風があたり寒さが身に沁みるようになり、今日は余裕をもってホテルに戻ろうと思う。 半日駐車したビルまで戻るが、一度、大通公園まで戻り、ビル街に沿って13丁目まで歩いた。 ビジネス街は観光客や会社員が錯綜としている。 人の流れが多いので見物しながら歩いて行く。 駐車場に戻り、1階ホールで喫煙休憩する。 トイレして椅子に座って休んでから4階までエレベータに乗って車に戻った。 ナビでホテルをセットして一路、新札幌駅に向かう。

新さっぽろアークシティホテル手前で、ガソリンスタンドで給油する。 函館で給油して1/2弱残っているが、明日は旭川、層雲峡に向かう。 そのほかに車両の前部に細かい虫が一面に付着している。 夏の時期に遠距離を走ると付着するが、函館〜札幌間では半端ない付着だった。 まるでスプレーしたような付着に次の給油時に、と思っていた。 結局、給油、洗車と虫取り作業、タイヤ清掃を頼んで、丁度一万円なり。 従業員は丁寧に作業している、頼んでいない車内まで清掃してくれた。 笑顔は人との出会いに必須だ!

ピカピカになった車でホテル駐車場に入り、荷物を抱えてプロントへ、キーを受け取り部屋に向かう。 最初に缶ビールで一気に喉を潤す。 『アァ〜ァ 生きている!』

夕食はホテルのレストランで週替わりのランチを食した。  手っ取り早く済ませ、今日までの撮影映像の整理、確認と旅プランの調整をする。
旅プランの修正のひとつは、目的地間の距離と時間の修正、目的地での所要時間も再プランする。 PCをネットにつなげて、ルート設定と時間の確認。 現地状況の確認や天気予報で一部変更をした。 最終日は予備日としてるが、まだ未定です。

新さっぽろアークシティホテル

妻はのんびりとテレビを見ている。 デザートではないが、大袋で買ったリンゴを食し、食後にもかかわらず夜が更けていくにつれ、いろいろなお菓子も出てきた。 …は別腹という言葉があるが、おやつ袋にはいろいろなものがあるようだ! そういう私も時間と共に空き缶が増えていく。 空き缶が増えると、PCの操作が遅くなって、ビールのつまみを食する時間が長くなった。
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