■ アイヌ民族村(アイヌコタン)の歴訪 ■
遊覧船乗り場前のお土産店でマリモのお土産を買った。 老齢の店主は闊達で、これは養殖マリモだよと説明する。 観光地で養殖マリモの名で売られているのは、地元漁協が釧路湿原のシラルトロ湖で採集したマリモ糸状体を人間の手で丸めたものです。
左の映像がお土産で買い求めました。 毎週水を取り替え、日陰の所に置くように言われた。 そのため養殖の意味が異なる。 これらのマリモは天然に比べて形が壊れやすいという。 また国内で天然マリモと云われるのは海外から輸入したそうです。


さてお土産店街をアイヌ民族村に向かって見学しながら歩きます。 歩き始めて、大型店のお土産処を見つける。 店内はあの国の団体観光客が溢れ店内は大混雑模様。 これが爆買いか、と初めてこの目で見学。

私達は店内最奥の静かなコーナーに向かって、アイヌの方が販売してる木彫りの手芸品を見て回る。 一目見て、北海道を感じる手芸品を妻が選ぶが、木彫りの人形は片面と両面で価格が異なった。 アイヌの方の丁寧に木彫りの説明をしてくれる。 ぼくとつとした語り口で、この地の人の温かみを感じた。 妻は全面彫りの手芸品を兄弟や親しい人の分として5つ購入。

左のお店でマリモを買う

あの国の団体がお土産店に…


手作りパンの店

遊覧船切符売り場の女性が勧めた手作りパンの店とラーメン店前を通る。 私達は海鮮ラーメンを食したが、店主のおばさんも温泉街のこだわりを話してくれた。 阿寒湖の増水で温泉街が半水没した時期もあったという。 店内は古いが、手作りラーメンは美味しく、妻も満足した様子が顔に出ていた。

昼食したラーメン店 宿泊するニュー阿寒ホテル

足を進めて今晩宿泊するホテル前を通る。 朝、駐車した場所から空いた駐車スペースに車両を移動し、手荷物を置き、財布とデジカメだけ持参して再出発。

お土産店街から宿泊施設が並ぶ街並みになる。 どうやら温泉街の道路は車道、歩道もすべて煉瓦敷でした。 水没や車両の通行で、車道も歩道も波打っている。 アチコチに凸凹があり、通行する車両は揺れスピードを出せないようだ。 私達もうっかりすると躓くときがあった。 新しい時は優美だが、年月が経過するとこうなると実感する。

幸運の森桟橋前のホテル街前から山側に向かって少し歩くとアイヌ民族村があった。 ちょっと、異次元の世界に入る感じです。 北海道元来のアイヌ民族の生活を見れそう。

湖畔から少し離れた所に北海道最大のアイヌ民族村がある。 アイヌ語でアイヌコタンという。 ここではアイヌの伝統舞踊を講演する演武場(オンネチセ)がある。 またアイヌの伝統文化を紹介するアイヌ生活記念館や森と湖の芸術館がある。 斜面の通りには両側に木彫り製品を販売するお土産店が並んでいる。 上りきった最奥には車両の駐車スペースがあった。

 出入口門 鷲ではありません…

こんなフクロウも…
…フクロウです

陽が当たる店舗

出入口門には大きなフクロウの彫刻が飾られ、その彫刻技術の素晴らしい。 逆光で映像が良くなく工夫して撮影。 上ばかり気を取られてデジカメを向けて他の人にぶつかりそうになり、どうもすみません!

■アイヌとは…
アイヌ語で人間を意味する言葉です。 カムイという言葉があるが、これは自然界のすべてのものに心があるという精神に基づいて自然を指す呼称に対する人間の意味でもある。 中世以降、大和民族はアイヌを蝦夷、北海道を蝦夷地と称した時期がある。

民芸品の店 コタン

民芸品の店 サンラマント


サンラマントでは幸運の人形(ウトマンニポポ)、森の小人(ニングル)、森の神(シマフクロウ)が人気らしい。 各店舗も建物のイメージがどことなくアイヌを連想させるのは、建物正面の飾り彫刻のせいだ。 妻が欲しそうな彫刻工芸品を物色している。 試しに動物の彫刻を指したら首を振った。 アイヌの衣装にお土産としての興味があるようだ。 映像も陽光を加味して構図が決まり、民俗村の様子も堪能できた。



木彫りの鐘が目印の「熊の家」

「熊の家」のお店は北国の動物やアイヌ模様などの手鏡、オリジナルの木彫り小物、木彫りアクセサリー、 ブドウやアケビの手製かご類、花や木の実の絵ハガキ、ユーカラ織りなどの工芸品店。

「たいら」は木彫りに拘るお店

■アイヌ民族…
樺太、千島列島、カムチャッカ半島にまたがる地域の先住民族です。 言語はアイヌ語で13世紀にモンゴルの攻撃で北海道に逃れてきた。 19世紀に列強の国々が領土拡張し、アイヌも同様の運命をたどった。 現在では日本とロシアに移住している。



アイヌ式休憩処


← ↑ 熊の家
熊の家の最大の特徴は、大きな木彫りの熊の顔が店舗の上に飾ってある。

■アイヌは元々狩猟採集民族…
文字を持たない民族だそうで、生業の毛皮や海産物を、現在のロシアのハバロフスク地方のアムール川流域や沿海州、 カムチャッカ半島の地域と交易し、オホーツク海の地域一帯に経済圏を持っていたという。



クロユリ屋はアイヌ伝統刺繍作品やアイヌの花「クロユリ」の球根を販売。

上の映像はフクロウの彫刻
左の映像は1本の直立した自然林の樹木に、人、動物を彫刻師によって表現された彫刻はアイヌ独特の特徴と雰囲気を醸し出す。

お店の並ぶ坂道を移動して上に到着。 中央に阿寒湖アイヌコタンの建物があり、ここからアイヌの音楽が流れている。 中に入ると絵や刺繍品が展示され撮影禁止だった。 アイヌコタンの建物の先にアイヌの伝統的な建物が再現されている。

■アイヌの建物…
アイヌの伝統的な家屋はチセと呼ばれる茅葺きの掘立柱建物です。 家の周囲にブーという高床式倉庫、アシンルという便所、ヘベレセッという熊飼育用の檻などが建てられ、数家族が寄り集まって コタン(集落)を営む。 現在、阿寒湖コタンには36戸、約120人が住み、北海道で一番大きなアイヌコタンです。

■アイヌ生活記念館…
家族4〜5人が生活できるアイヌ民家が再現されていた。 訪問時は内部改修のため閉館してますの案内があり、楽しみにしていたのでがっかりした。 ポンチセ(小さい家)では生活用具や衣装などアイヌ民俗の普段の暮らしを知ることができる。 生活用具には厳しい北海道の自然と共存した生活の知恵が感じられるという。

ここで記念撮影 アイヌ生活記念館
「幸福の窓」と記されたキノコの様な建物

ブーという高床式倉庫
ポンチセ(小さい家)室内で記念撮影可能

阿寒湖アイヌコタンの駐車場側

■阿寒湖アイヌシアター イコロ…
イコロでは古式舞踊が演じられている。 アイヌの伝統的な踊りで、ウポポ(歌)に合わせてリムセ(輪舞)が知られる。 古式舞踊は地域により曲目や踊り方は異なっている。 1984年に国重要無形文化財に指定され、2009年にはユネスコ無形文化遺産に登録された。
訪問した時、舞踊が始まった時で入場できなかった。次の時間は2時間後と聞いて諦めた。

阿寒湖アイヌシアター イコロ イコロの建物のフクロウ像

15時近くなり、今日の観光はこの時間で終わりにした。 余裕はあるが、旅はまだまだ続くので疲労は残したくないと思っている。 それぞれの訪問ポイントで数ヶ所の観光で我慢し、残りは次の旅に残しておく。 温泉街に戻り、お土産店も含めて、見て歩く散歩も心のフレッシュと思う。 湖畔に出ると、桟橋に高速ボートが疾走してきて湖面にゆらりと停止した。

阿寒湖と雄阿寒岳 疾走してきた高速ボート

もと来た道と違う湖畔を散歩しながらホテルに歩いて行く。 斜陽を浴びながらホテル駐車場に戻り、車両から荷物を整理し必要なものだけにまとめる。 いつも思うが、パソコンカバンとデジカメ鞄は重くて苦労する。 移動距離が長いと負担が増すが、部屋で今日の成果を見るためには必要不可欠だ! そんな贅沢をして、フロントから5階の部屋に案内された。 部屋の撮影をしたらベッドにゴロンして休憩する。

ホテルのエレベータで5階に… 今夜の部屋

休憩し最初に缶ビールを御馳走に! コンビニで買い置きしてたおつまみで一気に今日もご苦労さん! 妻が笑いながら長い旅も、半ばの日程を消化するが身体が楽だという。 一段落し、浴衣に着替えて温泉に向かう。 食後、部屋に戻り、これまでの映像をテレビで見ていて9時を過ぎたら眠くなった。  北海道の旅の日程は半分を消化、明日は屈斜路湖に向かう。

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