■ 阿寒国立公園 硫黄山から摩周湖へ ■
道道52号線を走り川湯温泉を通過、さらに走ると原野の様相の直線道路が続く。 右手に小さな山並みが次第に大きくなる。この荒地に適応したハイマツの緑がアクセントになり小山の紅葉が映える。 非常駐車帯に駐車し撮影を始め、前方の山並みも美しい景観を見せてくれる。 歩いて進むと噴煙が見えるようになり黒い山並みから噴煙が噴出していた。 この場所が硫黄山(アトサヌプリ)と知ったのは現地着してからだった。

道道52号線

道道52号線から見た景観


正式名称はアトサヌプリで通称硫黄山と呼ばれる。 ここでは硫黄山を使用してWEB作成。 弟子屈町にある第四世紀の活火山で標高は512mと低い。 溶岩や硫黄に覆われた火山をアイヌの人々はアトサヌプリと呼んだ。 屈斜路カルデラで説明した硫黄山が現在の屈斜路湖の形を形成した。

道道52号線から見た景観

硫黄山レストハウスのある駐車場に入る。 入口で500円の駐車料金を支払う。 この駐車券は摩周湖第一展望台の駐車料金と共通券で紛失しないように言われた。 建物の中にはレストランやお土産処の他に、硫黄山周辺の自然や明治時代の硫黄採掘の歴史などが紹介されている。

硫黄山レストハウスの反対側の景観

硫黄山レストハウスの裏側の景観
硫黄山レストハウス

舗装された駐車場から一歩足を踏み入れると活火山地帯に入った感覚になる。 一面、白い砂礫が広がるが地質は安山岩、デイサイト、流紋岩などの溶岩からなる。 噴気活動はアチコチから噴出ガスが出ていた。


記念撮影はここで撮る観光客が多かった


火山から出る噴煙の下に黄色い岩が陽光を通して見える。 硫黄成分のため山麓周辺の土壌は酸性化してハイマツなどの低木が多い。 遠くから見ると白い砂地のように見えたが、足元の岩肌は固く漂白したように白い土壌です。 この硫黄成分が川湯温泉の源泉となっている。 今晩の硫黄泉が楽しみになった。





硫黄成分の結晶が…

噴出口近くで記念撮影した後、周辺を回るように歩き回った。 多くの観光客、特にあの国の団体客は珍しいようであちこちに出没して記念撮影してる。 沖縄から来た観光客は凄い凄いの連発で、北海道に来て良かったと話していた。 硫黄山の訪問は予定に無かったが立ち寄って良かったと実感。 硫黄山の歴史が屈斜路湖の歴史にも大きく関与していたことを知り学ぶことが多かった。






この後、摩周湖に向かうがナビではそんなに遠くはない。 陽光があるうちに訪問できそう。 国道391号線(摩周国道)に一度出て、再び道道52号線に入る。 山麓から摩周湖への道路はアカエゾマツやシラカバの林に覆われ、少しづつ高度を上げていく。 その先は見晴らしが良くなり道東の原野を見渡せるようになる。 すると先程訪問した硫黄山の山容と位置関係が徐々に視野内に広がってきた。 背景には屈斜路湖の一部も視認でき北海道の広さと凸凹を実感する。

国道391号線(摩周国道)

背景の屈斜路湖と硫黄山
道道52号線

硫黄山全景

摩周湖の第三展望台を通過し、さらに進むと第一展望台に到着。 駐車場に硫黄山で使用した駐車券を見せて駐車する。 さぁ!摩周湖をこの目で見ることができると気持ちが高揚してきた。 最初に記念撮影して妻とは別々に行動。 それぞれが自分の映像を求めて、後で見るのが楽しみです。





構図を工夫して撮影。 摩周湖も弟子屈町のエリアにあり、透明度は日本一、世界ではバイカル湖に次いで2番目の湖です。 2001年に北海道遺産に選定された。 湖は急に深くなり、青以外の光の反射が少ないため、晴れた日の湖面色は摩周ブルーとも云われ神秘的な景観を生み出している。



標高857mの摩周岳(カムイヌプリ)

カムイシュ島


摩周湖の看板を入れて撮影

第一展望台から外輪山の外側が展望でき美留和方面が良く見える。 遠方にシルエットながら阿寒湖方面も見渡せた。 そこには雄阿寒岳、雌阿寒岳、阿寒富士の見覚えのある山容がはっきり見えた。 こうして視認できると意外と近く見える。 反対の外輪山には知床の斜里岳のシルエットが視認でき、本州の様なアルプス連峰の様な高い山が無いから遠方が見渡せるのも北海道の特徴かもしれない。

美留和側も眺めが良い

美留和側の雄阿寒岳、雌阿寒岳、阿寒富士

斜里岳

標高857mの摩周岳(カムイヌプリ)の山頂をズームで…

摩周湖は大きな噴火で造られた窪地に水が溜まったカルデラ湖で、湖の中央にカムイシュ島がある。 そして周囲は切り立つカルデラ壁になっている。 南東のカルデラ壁には標高857mの摩周岳(カムイヌプリ)が聳えている。 第一展望台から第三展望台に移動した。 ここは湖の中央に位置し正面に摩周岳を見れる。 両方向に湖が広がり摩周湖の形が大きく変わった。

 第三展望台の景観

摩周岳


第一展望台方向は逆光になる

摩周湖と外輪山を見ると、どこから水が流入するか疑問に思う。 閉鎖湖とも呼ばれ外輪山への降雨が水源と知った。 「霧の摩周湖」は私が若い頃のヒット曲だった。 太平洋上を北上する湿った空気が北海道沿岸で急激に冷やされ濃霧が発生。 その濃霧が外輪山を越えてカルデラの中に流れ込んで幻想的な景観を生む。

 第三展望台の景観

第三展望台左側のカルデラ壁


撮影も一段落し帰ろうとしたが時間的にまだ余裕がある。 どうしようか二人で考えていると、この地の家族連れが「やはり第一より第三展望の方がいいね」と言いながら下から上がってきた。 私達と擦れ違う時、「どこから来たの?」と聞かれ、「東京です」と答えると、阿寒国立公園の素晴らしさを教えてくれた。 この後の予定を思案してるというと、JR川湯温泉駅を教えてくれた。 「駅に足湯があるから楽しんでください。」と教えてくれた。

第三展望台から撮影した硫黄山

道道52号線
道道52号線のカエデ

国道391号線沿いにある川湯パーク牧場

摩周湖から川湯温泉駅に到着して駅舎に入ると、無人駅で足湯の場所は改装中だった! 「ありゃー!」
ちなみにオープン時間は始発列車から最終列車の間で、泉質は酸性硫化水素泉と酸性硫黄泉の温泉でした。
仕方なく川湯温泉に向かう途中で、川湯パーク牧場の看板を見つけた。 摩周街道沿いにあり、駐車場に入り牧場見学する。










牧場というと牛を想像したが中に入ると馬牧場だった。 乗馬体験ができ一周900円の料金表示があり、妻に乗ろうと声掛けしたが嫌がった。 馬牧場で見学と撮影は了解をもらって初めて間近での撮影になる。 見るものすべてが珍しく、思わぬ観光見学になり妻も喜ぶ。 馬を驚かせないようにフラッシュの使用をOFFにして牧場の見学と撮影を楽しむ。









■川湯パーク牧場…
川湯から摩周湖まで乗馬し、草原から林、険しい坂や木立の中の自然を満喫しながら乗馬体験ができるコースから 初心者向けの400mの馬場内を乗馬体験できるコースまで、いろいろなコースがあるようです。





馬の表情を見ると、どことなく親近感がわく。 眼にまつ毛があるから表情が優しく見える。 牧場の入口から始まり撮影を重ねていくと、別の車が入り親子連れが乗馬を体験するようだ! 母親と娘さん2人の3人乗馬の光景を見れる。 親子連れに撮影許可を聞き了解をもらい遠方から撮影する。 WEB掲載でボカシを入れた。 北海道に里帰りした母娘は満足した様子だった。 連れてきたお爺ちゃんも笑顔がこぼれている。






















午後1時過ぎになり、そろそろ川湯温泉に戻る。 温泉街を散歩して早めにチェックインしようと思う。 見慣れた道路を川湯温泉に向かうと、温泉街手前に川湯園地の看板を見つけた。

休憩のつもりで園地の駐車場に入れた。 トイレ、喫煙休憩しようと車から出ると園地散策路の看板がある。 乗車してる時間が長いから歩いてみようと準備。
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