■オシンコシンの滝、世界遺産センター、ウトロ港、プユニ岬■

昨日の天気予報で午前中は雨の予報だ! 2週間の旅で朝から雨中とは初めてで日程をどうしてよいか混乱した。 ホテルの朝食はバイキングでゆっくり食事の時間をとる。 朝食前後に温泉を楽しみ、このような時間も必要と考えた。
川湯温泉からウトロ港まで約100q。 最初の目的地は知床八景のオシンコシンの滝です。 約90qなら1時間少しで到着するだろう。 9時前にホテルを出発。


川湯の町の市街地を抜けて近回りで国道391号線に入る。 ジャガイモ館前を通るがまだオープンしてなかった。 雨天のため藻琴山展望台は中止し野上峠に向かう。
国道は小清水街道と呼ばれ、並行して道道1115号線(摩周斜里線)が通っている。 途中で1115号線に入り羽衣経由で知床斜里町に入った。 相変わらず雨は続いているが空模様はだんだん明るくなってきた。 国道334号線に入り知床斜里町の中心部を通過するが人気が少ない。 暫く走ると海岸線を走るようになったが海の色は鉛色だ。 国道は知床国道と呼ばれウトロに向かって走る。

交通量は斜里町に入ってから多くなったが、どの車も一定速度で走っているから隊列を組んでいるようだ。 遠音別PAは何もないので通過する。 暫く走ってオシンコシンの滝のPAを見つけて駐車場に入る。 10時過ぎで、すでに観光バスが数台駐車して雨中の中でも大勢の人が行き交う。

 オシンコシンの滝

■オシンコシンの滝…
知床八景の一つで、斜里町のチャラッセナイ川の河口近くにあり、海岸線を走る知床国道のそばにある。 標高70mの崖から落差50mの分岐滝です。 滝が複数に分かれて流れ落ちているため分岐滝と呼ばれる。 日本の滝百選で、水量が多く2つに分かれる滝だが、今日はその景観は見れなかった。 滝の壁面の節理面も天気が良ければ…。 私達が滝に向かう頃、団体客はバスに戻って出発の準備だ。 撮影には丁度良かった。 記念撮影の後、三脚を使い撮影するがレンズ面に雨滴がついて一枚撮影する度に拭く始末。




シャッターは1/10秒

お土産処で商品の種類と値段を妻は見ている。 商売柄、価格にはうるさい方だ! 店内を一回りして車に戻った。 雨中をオシンコシン崎のトンネルを抜けてウトロに向かって走る。 トンネルを抜けてすぐ三重の滝の看板を見つけたが、拡幅された路肩に崖から流れ落ちる滝を見て通過した。 ウトロトンネルを抜けると町中に入ったようだ。 海側に大きな建物群が見えてくる。 道の駅うとろシリエトクと知床世界遺産センターが並び広い駐車場だ。

オシンコシン崎 オシンコシン崎のトンネル
駐車場に入って最初に向かうは知床世界遺産センターです。 雨中だから、ここで館内を見学しようと決めた。 ユネスコ世界遺産の知床の管理と利用に関する情報発信の拠点として環境省が2009年に設置した。
知床世界遺産センター


施設内には知床半島の大きな地形模型が展示され一枚の映像に収まらない。 そのほかに知床半島に生息するヒグマ、エゾシカ、キタキツネや海のシャチなどの大きな写真パネルが展示してある。






各展示パネルの足元にはフローリングの床下を利用して、知床で見れる動物や魚類の姿を模型で表現してるリアルな姿を見れる。 例えば、ヒグマが食べ残した大きなサケの魚体や雪上の足跡など映像に撮りたいが照明が邪魔して上手く撮れない。 チラシや書籍もあったがここはスルーしてハイビジョン映像の上映を楽しんだ。 知床の世界遺産としての取り組み方、実際に動植物に対してのマナーなど多岐にわたり長時間上映している。 1時間弱の館内見学が終わり、外に出ると雨は止んでいる。






最後のパネルに、時間に余裕を持った行動を…。の通り私達の旅日程のプランも中休みのあるプランです。 駐車場から道の駅に寄るかウトロ港に向かうか思案した。 結局、ウトロ港に向かう事にして、散歩のつもりでウトロ港見学が始まる。 知床八景のオロンコ岩展望台は歩きながらでも見える。 ウトロの中心の交差点で観光案内板を見つけて漁港方向に向かう。



オロンコ岩展望台


ウトロの中心の交差点

道の駅や知床世界遺産センターがある方がウトロ西でウトロ港側はウトロ東と二分している。 その間が新しい工事が始まって大きな港になるようだ! 町の開発の時に来たようだが、人気は少ないのは天気のせいもあるかもしれない。 これから観光船乗り場に行って明日の状況を知りたくて先に進む。 どうせ今日は欠航してるはず、コースと料金の再確認でオーロラ号の切符売り場に向かった。 小型船もあるようで、お店から声を掛けられたがこの天気では気が進まなかった。 オロンコ岩に登ろうと妻に声掛けしたが、「高さ60mほどの階段を登ってもこの天気じゃ良い映像は無理でしょ!」と言われ断念する。

店舗の裏手に巨大な岩がある




店舗を通り過ぎて後ろを見ると巨大な岩がみえる。 この二枚岩、一つはゴジラに見える。 見る角度によって、ゴジラ岩が変化してくるのが面白い。 知床観光船案内所を見つけた。 歩いていると後ろから車が来てそばに止まった。 案内所を探してるようだ。 わナンバーだからレンタカー。 案内所に一緒に入り、明日の状況確認など同じことを聞く。

ゴジラ岩

二つの岩の隙間は浸食か…

あれがオーロラ船か?

お互い、どちらからの声掛けから始まり、茨城からきた中年夫婦と旅談議が始まった。 女房同志、男同士で話が始まる。 私は車で長い旅を紹介する。 茨城の方は短期で飛行機とレンタカーで…と長い話になった。 後で聞いたら女房同志は旅をするきっかけを談義してたそうです。 明日の一便が8時でホテルには欠航時に連絡するという。 ここで別れて私達はさらに先に向かった。

知床観光船案内所

トンネルを潜ると大型観光船が二隻が…
オロンコ岩をくぐってトンネルの先に向かう

トンネルの先は有料駐車場だった。 右手に事務所があり、駐車場突端に、
「(^^♪知床の岬に、はまなすの咲く頃、思いだしておくれ、俺たちのことを、のんで騒いで丘にのぼれば、遥かクナシリに白夜はあける(^^♪」   森繁久彌
の碑があった。 思わず大きな声で口ずさんでいたら、妻が来て何やってんの。… 一人カラオケ

駐車場の突端は三角岩 知床岬 森繁久彌の碑

駐車場の突端まで行くと三角岩があり、左手に防波堤、右は桟橋になっている。 どうやらここが明日の観光船乗り場の様だ! 防波堤の上にのぼって陸側を見ると、オロンコ岩全体が良く見える。 一枚に入らないから左右に分けて撮影した。オロンコ岩は落石防止のため全体がネットで覆われている。 三角岩の先に海原に青空が見えてきた。 ウトロ港には大型観光船、小型観光船、漁船と所狭しに接岸している。

 オロンコ岩

三角岩の先に海原に青空が…



小型観光船






漁船が帰船した

ウトロ港を背景に松浦武四郎翁顕彰碑がある。北海道開拓で知った人物だが碑の内容を記してみた。

■松浦武四郎翁顕彰碑…
松浦武四郎翁は1818年(文政元年)伊勢国に生まれ、1845年(弘化2年)以来前後6回にわたり北海道、千島樺太を探検した。 北方に関する著書、地図だけでも膨大な数にのぼっている。 1888年(明治21年)71歳で没したが、翁は北海道の名付け親であり、その集大成された記録は北海道開拓の貴重な資料として不朽の名声を得ている。 知床には三度訪れ「知床日誌」に歌を詠んでいる。
「山にふし海に浮寝のうき旅も 慣れれば慣れて心やすけれ」

茲(ここに)翁の没後百周年にあたり、ゆかりの地に顕彰記念碑を建立し、その功績を讃える。

松浦武四郎翁顕彰碑

ゴジラに見えるでしょう!


道の駅うとろシリエトクに戻った。 知床斜里町から来ると玄関口という。 知床観光の拠点として広い休憩場所や観光物産コーナーも充実していた。 観光情報もここで一括して知ることができそう。 さぁ!買物の時間帯です。 妻は急に元気になった。 長い間歩いて寒かったようだ!

物産コーナーで籠を持って妻の後についていく。 いつものパターンです。時々買物中に自分の欲しいものを忍ばせて精算する時は知らん顔。 小樽で利尻昆布を、知床では珍味や魚?とコーナーを歩いて行くと、店員がその先のコーナーは別の駕籠です。 どうやらお店が異なるようだ。 そのコーナーはウトロ漁協の直販店で水揚げされた鮮魚、珍味を売っている。 「こりゃ〜、旨そうだ!」と、ここで秋鮭を2ヶ所に宅配してもらう。

知床連山方向は雲海が重そう オロンコ岩方向には青空も…

道の駅から次の目的地、プユニ岬に車を走らせる。
■プユニ岬…
プユニとは「穴のあるところ」を意味するアイヌ語に由来する。 ここからウトロ市街、ウトロ港、オホーツク海を一望することができ、 海に沈む夕日や流氷原を見ることができるビューポイントとして人気がある。
ここから見えるウトロを展望すると、地形的に知床半島が海に迫り突き出た半島が、 長い年月によってゴジラ岩、オロンコ岩、三角岩と浸食を受けてきた名残を感じる。





オロンコ岩、駐車場、三角岩は…
今日の天気では沈む夕日は難しいようだ! そんな思いで、車で1q程の先にある知床自然センターに向かう。 そこから歩いてフレペの滝を見に行く。現在13時。
inserted by FC2 system