■カムイワッカ湯の滝、知床峠で国後島を望む■

五湖フィールドハウスを13時半に出発する。 この先どのような道なのか不安があったのでフィールドハウスの係員にカムイワッカ湯の滝に向かう注意事項と通行可能を確認した。
それによるとカムイワッカ湯の滝への道路は舗装されてなく、6月1日〜10月下旬まで通行可能とのこと。 駐車場も10数台駐車でき料金も無料だった。


出発してすぐ左折する道がある。 しかも砂利道だ。 こういう道路は速度を上げるとタイヤのグリップが無くなり制御できなくなる。 要注意の運転が必要だ! カムイワッカ湯の滝は斜里町のカムイワッカ川にある滝で滝自体が温泉になっている。 下流のオホーツク海に直接流れ落ちるカムイワッカ滝は先ほど観光船で見たが別の滝です。






砂利道を徐行しながら走行する。 突然、目の前にキタキツネが現れた。 それっ! 撮影チャンスだと準備してたデジカメで連続撮影した。 今まで単独だったキタキツネが2匹、車の回りを一回りして崖によじ登って遊んでいる? 雄は単独行動というから親子連れか? どちらでも良いが面白い構図の映像が欲しかったので一部始終を連写した。 その中から選んだ映像を以下に掲載した。










途中で、数台の車と擦れ違うが、通行車両は少なかった。 山道を進んで突き当たりに川に架かる橋が見えた。 橋を通過する時に滝らしき光景をみた。 橋を渡った所が駐車場になっている。 突き当たりは通行止めの標識があり、これ以上先には進めない。 静けさがあたりに漂い不気味に思ったのか、窓を開けた妻は降りたくないという。 仕方ないので、橋そばの滝だけ撮影して帰ることにした。

橋で振り返ると羅臼岳の美しい山容だ!

この先は通行止め


駐車場から橋方向を撮影

知床半島の中央にある活火山の硫黄山を源流とするカムイワッカ川は温泉が流入していて、 小さな滝が連続した形で、それぞれの滝つぼが野趣あふれる天然の露天風呂になっている。 アイヌ語でカムイとは神の意味で、ワッカとは水の意味で、温泉成分が強い硫黄成分を含んで有毒です。 魚が生存できない川で、世界遺産登録されてから観光客が増加した。 しかし落石やヒグマの遭遇多発地域で、厳しい立ち入り規制がある。 滝の標高は400m、落差20mの渓流瀑です。 つまり下に落ちる滝でなく斜面を流れ落ちる滝でした。

滝からオホーツク海が見え海岸に近いと判る

カムイワッカの滝は上流に歩いて向かうことが出来るが、落石の恐れがあるから一の滝までしか行けない。 橋そばから上流に向かって川の中を歩いて10分ほどで行けるという。 ただし川は酸性の強い温水が混じっているから肌の弱い方はお勧めできません。 しかも川底は滑りやすいので歩く時は対策した靴が必要で、足元に、そしてヒグマにも注意したほうが良いと思った。 一の滝口は露天温泉として楽しめる。









ここでは毎年事故が発生してるとフィールドハウスの係員から聞いた。 流れるお湯の川を歩くなんてなかなか日本には無く、多くの観光客で賑わうそうです。 しかし自然の川ゆえに整備はされてない。 登山の沢登りと同様の知識や装備が必要だ! 他人が仕掛けたロープは温泉の成分で腐食し切れやすい。 事故が起きても救急車は30分以上かかる。 自己責任で観光を…。



羅臼岳(国道334号線から)
知床峠に向かう!

20分ほど撮影して戻ることにした。  帰路のコースで砂利道で2台の車と擦れ違った。 知床フィールドハウスまで戻り知床峠に向かった。 国道334号に出て暫く走ると草原にエゾシカを発見! 今度は雌のエゾシカだった。 距離があったがズームで映像を残した。 さらにキタキツネと遭遇。 今日は動物に遭遇する機会が数多くあり、妻も喜んでいる。 ヒグマは遠慮します!














知床峠も八景の一つで斜里町と羅臼を結ぶ重要な国道が通っている。 その最高峰が知床峠で、羅臼岳や根室方面が良く見渡せる観光スポットです。 今日は天気が良いから北方領土の国後島を見ることもできた。 冬季に入る10月下旬から4月上旬まで約24kmの区間が通行止めになるという。 知床半島を横切るから知床横断道路とも呼ばれている。 それでも斜里町、羅臼町の道東の広域観光道路として重要な道路です。




羅臼岳と知床峠碑

私達が到着して駐車場に入った時、反対からバスが到着。 バスからあの国の観光客がぞろぞろ降りてきた。 旗を先頭に知床峠の記念碑がある所に早足で集合して団体撮影や個々の記念撮影をしていた。 その人々が戻る時に擦れ違うように私達も記念撮影する。 そして気が付いた。 記念碑に羅臼岳が映っていなかった。 苦笑いして再度撮影する。 今日の記念撮影はこれで終わり!



羅臼岳の火山口

峠から見える国後島の最高峰

峠は山の陰になったが、国後島は陽光が当たり撮影には最適だ。 合成写真をしようと三脚で撮影してできたのが以下の幅広の映像です。 国後島はこの目で見ると、意外と近かった。 この中間にロシアが引いた国境線がある。 この地の人々の苦しみが分かるような気がした。












峠からはヘアピンカーブの下り坂が続き、途中で共同浴場、無料の露天風呂「熊の湯」前を通過した。 数台の車が駐車してたが、妻はホテルの温泉に入りたいと希望したから通過する。 天然記念物の羅臼間欠泉を探したが、見つけられなかった。


熊の湯も含めた羅臼温泉は知床横断道路(国道334号線)の羅臼川に沿って点在する温泉で羅臼の宿泊施設は同じ温泉を引いている。 また羅臼温泉キャンプ場も整備されている。 今夜の宿は「らうす第一ホテル」で勿論熊の湯と同じ源泉です。 羅臼町の中心部の手前にあり山間のホテルでした。 広い駐車場と低い建物が長く繋がるホテルです。

宴会場棟

源泉風呂

ロビー
ホテル正面入口



館内廊下

ホテルのシンボル的な陶器のフクロウが廊下の照明にも使われ、各所に陶器のフクロウが置かれ、お土産店でも販売していた。(高価格です。) 外見はそれほどではないですが、綺麗なホテルです。 温泉は硫黄分が含まれた濁り湯の源泉で、部屋に戻ってもポカポカした感じで、妻は源泉風呂に大満足、 勿論今日は長い距離を歩いたから足腰に疲れが残ったと思ったが、羅臼温泉のお蔭でいつもと変わらぬ様子。

露天風呂入口

宿泊した部屋前にヒグマの毛皮
宴会場方向

部屋前の休憩場所
食事はタラバガニ、ホタテ、エゾシカなど、北海道を感じる料理で美味しく戴いた。 館内、部屋も清潔感があり、無料Wifiも繋がり満足した。 TVが小さめでデジカメの映像はパソコンで確認する。 今夜もぐっすり睡眠をとれ、明日は羅臼から釧路に旅の進路をとる。
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