■ 塘路湖エコミュージアムセンターの散策道 ■

釧路湿原の広さの目安は埼玉県の大宮駅から東京の品川までの距離と同じくらい。 山手線がその中にスッポリ入っても余裕がある広大な面積を有する。 湿原の要素はヨシ、スゲ湿原、ミズゴケ湿原、中間湿原で、そのほとんどがヨシ、スゲ湿原です。
地層は太古の時代は海で、表面の1〜4mは泥炭層で、その下に泥や砂、小石、貝殻などを含んだ地層。 湿原は西側より東側が低く、それにより幾筋の河川や湖沼が東側に偏っている。


コッタロ展望台から砂利道を戻り国道に出てすぐ目の前に塘路湖の湖岸が見えてくる。 左折して直線の一本道を進んで左折すると塘路湖エコミュージアムセンターに到着する。 ミュージアムセンターの館内は川湯エコミュージアムセンターと同じ様な内容で見学はパスした。 車がひどい汚れた状態になった。 雨天ならば足回りも汚れるだろう。

 塘路湖



塘路湖エコミュージアムセンター

塘路湖エコミュージアムセンターで大休憩中に千葉から来た夫婦連れと、ついつい長話になった。 同世代の方で往復は羽田-釧路空港で、現地はフリープランで、レンタカーを利用して道東観光してるという。 そして今日の夕方に帰る旅で、短期で数をこなして北海道を楽しんでいる。 私達の様に2週間は羨ましいといった。 旅は目的に合わせてプランするから楽しくなるんだ。 フリープランも結構いけると話した。

川の駅
カヌー下りが体験可




この付近が定番の撮影スポット

現在12時を回っている。 お腹が空いてないから、もう少し予定を進めた。 湖畔の塘路湖エコミュージアムセンターから散策道があり、ここを一回りする計画だ。 案内板を見ると、スタートは塘路湖の記念撮影スポットから…。 記念撮影が終わり、三脚担いで散策します。 車に乗ってばかりで妻が希望していた。 湿原を歩くわけでないからのんびり歩いて行く。

記念撮影はここで…




この付近はマサコヤノシマ広場で縄文時代の遺跡が数多く発見されている。 縄文時代に多くの竪穴住居跡が点在し、この地に集落があった。 その竪穴住居が再現されていた。 ついでに内部も撮影した映像が下の写真。 横に湧き水が自噴している。 土管は新しいが、自噴する湧き水は、冬でも凍らず丘陵地の地下水が集まっている。と説明書きにある。





竪穴住居の内部…寒そう!

■マサコヤノシマ遺跡…
マサコヤノシマ遺跡は塘路湖南西岸の岬状に張り出した大地にある遺跡です。 昭和40年代の水道工事の際に多くの遺物が発見され、遺跡が確認された。 釧路郷土博物館、標茶教育委員会により発掘調査がおこなわれた。 その結果、縄文時代中期から後期の土器片や柱穴が確認された。 さらに調査が進み、アイヌ時代と明治に由来する柱穴が数多く確認された。 「マサコヤノシマ」とは「柾小屋の島」をカタカナ表記したもので、明治時代にここは原木から柾材へ製材する小屋が多くあった為、地名が生まれた。 …(案内板から記載)

この水は飲めません




釧路湿原の東側には多くの湖沼があり、その中で一番大きな湖が塘路湖です。 散策道から見る塘路湖の景観は素晴らしい! サルボ展望台から塘路湖を良く見渡せると聞いたが、コッタロ展望台で懲りた。 コッタロ展望台に向かう時に釧路川の川岸にカヌーで釧路湿原の観光ができる出発地点があった。 細岡まで釧路川を下る観光コースがあったが、計画時に妻にカヌーに乗るか聞いた所、却下された。





国道からエコミュージアムに向かう道路

塘路湖岸が国道に近い所で、散策道は湖岸を離れる。 サルボ展望台、サルルン展望台が近くに見える。 ベンチもあるようだ! 駐車場そばにキャンプ場があるから冬は凍結した湖面が隆起する御神渡りの景観も見れるとか、氷上でのワカサギ釣りも人気のようです。 散策道は森の中に向かって、いつの間にか道路に出た。 案内では道路の向う側に散策道が続いている。 今日は野生動物には遭遇していない。 ヒグマ以外ならいつでもOKだ! そんな思いで散歩を楽しんだ。






湖畔散策道からフィトンチッドの森の散策道に続いている。 「フィトンチッド」とは森林の樹々が放つ芳香物質の名前です。 山モミジや樹々の間にある宿根草、ハーブなどの植物が芳香物質を放つという。 私にはそんな香りはしなく、ひたすらエゾシカやキタキツネを探していた。 左手上に標茶町郷土館と旧塘路駅逓を見ながら散歩を続ける。

左手上に標茶町郷土館と旧塘路駅逓












フィトンチッドの森の散策道は土に落ち葉が重なり、絨毯の様にふわふわして、歩いていると気持ち良いと妻が言っている。 しかも道は綺麗でゴミ一つ落ちていない。 決められたルート以外に入り、ゴミを捨てたりする人が多いと聞く。 湿原に生息する動植物に大きな影響を与えることになる。 私くらい、という気持ちは慎まなければならない。 いつまでも、この素晴らしい大自然を残しておきたい。






フィトンチッドの森の散策道の出口で軽トラが駐車していた。 二人のおじさんが路肩の落ち葉を荷台に積んでいる。 「清掃作業ご苦労様です。」と声掛けしたら、「どこから来たんじゃ!」と聞かれた。 「東京から…」、この地の季節の移り変わりや観光場所を教えてくれた。 「落ち葉は肥料の一部にするためじゃ!」と教えてくれる。 土の上にかぶせると保温効果もあるという。 湖岸はキャンプ場があり、エコミュージアムに戻ります。



キャンプ場


塘路湖エコミュージアムの隣にある川の駅に立ち寄った。 妻が怖がって乗りたくないといったカヌーの情報が欲しかった。 特に急流があるわけでないから、妻が理解すれば次回の訪問時にチャンスがある。 カヌーのコースは塘路湖をスタートして支流のアレキナイ川を経由する。 釧路川本流に入り終点は細岡で、距離は約9qとあった。 カヌーに乗り季節ごとに見られる植物や野鳥観察、運が良ければ丹頂鶴やオオジロワシなどの珍しい野生動物に出逢えるかもしれない。 安定性の高い大型カヌーを使用して揺れも少なく安心できるという。 ガイド付きツアーで初めての体験でも安心という。 料金は個別予約だと割高だが、相乗りプランは安いので人気らしい。 次の旅で道東に来るときは季節を変えて訪問したい。

駐車場で喫煙して休憩。 歩いたことで身体が調子よいと妻が言う。 現在13時半、プランを前倒しして細岡展望台に向かう。 細岡で昼間と夕方の釧路湿原を撮影出来そうだ。 雲はあるが天気は良いから撮影が楽しみ!
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