■ 丹頂鶴との出会い! 標茶から厚岸散策 ■

ホテルは住宅街の一角にあり、ホテルの温泉は申し分ないが、その温泉を住民に定期券でオープンしていた。 おかげで私達が入る時は重なり、それほど大きくない温泉場が大変な混雑で洗い場も確保できない。 近所の人々が日常的に利用してると知り、がっかりした。 今回の旅で最悪の宿になってしまった。


標茶から釧路間と、標茶から厚岸間の距離はあまり差が無い。 旅プランを変更して厚岸を追加することになり、標茶から厚岸に向かった。 旅の終盤は日程に余裕を持たせたことで、天気も良いから厚岸で海産物のお土産を買いに寄り道する。

レストランに朝食に向かった。 入口で「今日も天気が良いから庭で丹頂鶴を見れるかもしれない…、その時は静かにご覧ください。」と言われた。 部屋に戻ってデジカメを持ってレストランに戻った。 食事中にガラスを通して庭と云うか、フェンスに仕切られた小屋が見えるが、芝生に丹頂鶴が現れた。 希望していた丹頂鶴をこんな近くで観察できるなんて! デジカメを起動して食事は後回しにして撮影を重ねた。 建物の陰にいるから色彩感が冷たい感じだが、暫くすると日当たりのよい場所に移動してきた。 それ!それ!という感じでシャッターチャンスを逃さず撮影していく。










ホテルの人が、朝の時間帯に来ることが多いという。 部屋に戻って出発の準備をし車に向かう。 荷物を収納してホテル前で記念撮影して横にある敷地に向かった。 フェンスで仕切られて羊が放牧されている。 ホテル業だが、ここではいろいろな仕事があるようだ。 係員がまだ丹頂鶴はいますよと教えてくれたので、デジカメ持って向かう。 羊たちの小屋前に日差しを浴びて地面を突いている。 時々周囲を見回しては、その動作を繰り返し少しづつ移動していた。






丹頂鶴を検索すると、アイヌ語でサルルンカムイ、湿原の神と呼ばれてる。 1952年に特別天然記念物に指定され、正式名称はタンチョウと呼ばれ、美しさから日本や中国では古来から親しまれてきた鳥です。 鶴(タンチョウ)は頭部の赤い部分が日章旗に似て、折鶴やお札、昔話にも登場し、日本を象徴する鳥になっている。 日本の個体と大陸の個体では鳴き交わしに差があり、タンチョウの学名や英語名はともに日本産の鶴を意味するそうです。 タンチョウは留鳥(国内に留まる意)で、春、夏は繁殖や子育てで湿原を中心に活動し、秋の終わり頃から冬に給餌場で見れる。









厚岸道立自然公園の駐車場

標茶町から道道を約40km、広い道ではないが舗装はきれいだ! 早朝の走行は交通量も少なく、信号がないから瞬く間に厚岸町に入った。 最初の目的地は厚岸道立自然公園です。 広い駐車場に車はなかった。 館の前に駐車して朝の一服がおいしい! 缶コーヒーを飲みながら周囲を回ってみた。






高台に位置する公園から厚岸町の様子がわかる。 左から突き出た岬が沖へせり出し大きな湾を形成している。 そのため湾内は波が穏やかで浅瀬になっているようだ。 対岸の岬に向かうには町の中心から大きな橋が架かっている。 町の中心が湾という感じです。 厚岸は漁業が盛んで道内でも有数の魚場を抱えている。 そのため美味しい魚介類が売りです。






オープンの準備で係員が館内を忙しそうに動いている。 係員が館外を清掃していたので、厚岸の特徴の景観を撮影したいが…、と聞くと、この高台が一番と返事をもらい、返すのに困った。 それでは厚岸の海産物について聞くと漁港へ行くとちょうど良いかもと教えてくれる。 場所は大きな橋を渡ってすぐ左折すると漁港があるという。






館がオープンした頃に出発した。 町の中心を通り赤い大橋を渡り漁港に向かう。 漁港そばの路地に駐車して漁港内を見聞しながら桟橋に到着。 桟橋から見える沖の小島に神社があった。 町の有形文化財で厚岸湖牡蠣島弁天神社で弁財天坐像が祀られている。 海の幸と漁の安全を守るため町民に信仰されている。

厚岸町にとって動脈となる大橋



厚岸湖牡蠣島弁天神社

桟橋から遠くに小舟が係留している。 離れた所で人の姿が見えるが最初は何してるか判らなかったが、ズームして動きを見ると浅瀬の海底を探っていた。 貝の採集のようです。 複数の人が、思い思いで海底を探っている。 暫くすると採集した貝を小舟に移して、再び作業を繰り返していた。






その後方から小舟がスピードを上げて桟橋に向かってきた。 大きなカーブを描いて回り込んで私達のそばの小さな舟庫に向かって減速し、綺麗な操船で舟庫に停船した。 その舟の動きと減速するまでの操船技術が見事で、思わず駆け寄って「かっこ良い操船ですね!」と話したら、 頭にタオルを巻き真っ黒に日焼けしたおじさんは満更でもなさそうな笑顔で「いつもの仕事」と言った。

スーッと旋回して…

舟庫にピッタリ停止
桟橋前を横切り…

そしてエンジンを切って終了

今日は何が採れたんですか? 「あそこの船と同じで貝の採集だょ!見るかい!」といって籠に採集した貝を見せてくれた。 撮影とWEB掲載の許可をもらって撮影に取り掛かる。 漁具も一緒に撮影したが、どの道具も日々繰り返される採集の効率アップに欠かせないと教えてくれる。 エンジンも大切にしなきゃ我々漁師も日々生活が大変だからと、この地の人々の生活を教えてくれた。














大小の採集された貝は選別されて漁業協同組合の直売所で販売されるという。 そこで直売所の場所を聞いたら私達が通ってきた通りにあった。 オープンしたばかりだから良い品があるよ!と教えてくれる。 お礼を言って桟橋を離れて厚岸漁業協同組合の直売所に向かう。 店内は混んでいて多くの人々が出入りしてる。 お年寄り夫婦に聞くと、地元の人で「新宿に住んでいる息子夫婦に魚と野菜を送るんじゃ!」と笑顔で云う。

厚岸漁業協同組合の直売所

私達も品定めのため各コーナーを見て回る。 新鮮な魚介類と加工品を選んで、自宅に送ってもらう。 伝票に記入していたら前の女性が「旅行ですか?」と聞かれ、妻が「2週間の旅で最終日です」と話すと、 道北は行ったか聞かれ、日程の都合で行ってないと話すと、礼文島は7、8月が最高ですと教えてくれた。 理由を聞くと礼文島の人だった。 夏は草花が咲き乱れ彩り豊かで楽しめると教えてくれ、私達も次回の旅に期待を膨らました。

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