■ 戸隠神社中社から戸隠古道を歩く ■
縁起とは仏教の根幹をなす発想のひとつで、原因に縁って結果が起きるという因果論を云う。 戸隠神社中社の縁起に寄れば飯縄山に登った学問という僧が奥社の地で最初に修験を始めたのが849年らしい。 平安以降は天台密教や真言密教と神道が習合した神仏混交の戸隠山勧修院顕光寺となり多くの修験者や参詣者を集めた。 地主神は九頭龍大神だが、中社の祭神は天八意思兼命で天照大神が天岩戸に隠れた時に開くきっかけをつくった神で、知恵の神とも云われる。 現在地には1087年に宝光社と同時期に奥社の相殿として創建された。

奥社駐車場から戸隠神社中社までは約2qある。 古道を歩き通そうとしたが寄る年波には勝てず中社の駐車場に向かった。 中社の駐車場は鳥居前の有料か神社の駐車場を利用する。 神社の駐車場は神域から一番近い所から階段状に離れて駐車場があり 二番目に近い駐車場が開いていたのでそこに駐車。

一番駐車場は満車だったが、入口で満車を確認し第二駐車場に向かおうと転回してる時、後から強引に駐車場に入ってきた。 外車を運転する若者は我が物顔で割り込んで中に入った。 苦笑して第二駐車場に駐車して参拝の準備をしていたら先程の若者が私の横を通り過ぎた。 若者と目が遭ったら若者はばつが悪そうに神社へ向かう。 私は神社に向かわず鳥居前に向かった。 直接、中社に入れるが旅紀行としては鳥居前からが定番。 時間は余裕があるから急ぐ必要はない。

入口の大鳥居では観光客が見えなくなるまで暫く待機した。 やがてチャンスが到来して正面映像を確保した。 石段を上がると右手に樹齢700年の三本杉がある。 天然記念物で中社の御神木です。


樹齢約700年の三本杉は天然記念物
手水舎

石橋の神橋を渡り手水舎でお清めする。 さらに急な石段は続き上って行くと中社本殿が正面に見えてくる。 今日は戸隠神社中社の例祭(神楽)で、本殿そばには多くの観光客が神楽を見学していた。 ここでも観光客が少なくなるのを待ってから撮影を始める。 正面と斜めからの映像を確保して本殿内に入った。 今日14日は例祭(神楽)の行事で本殿内では神楽の舞踊がおこなわれている。 撮影は禁止だが終了するまで見学した。 この様な舞踊を見るのは宮島の厳島神社での舞踊以来2度目で興味深く見学した。

戸隠神社中社本殿

戸隠神社中社本殿


本殿から社務所に続く幣殿を撮影して社務所も人だかりが無くなるまで待機する。 社務所の撮影後は反対側にある宝物殿を撮影し、最後に本殿右脇にある滝を撮影する。 この滝はさざれ滝呼ばれ背後の山から糸の様な白い筋状の滝が流れ落ちている。 1/8秒で撮影したら白糸の滝の様に綺麗に撮れた。

 社務所



さざれ滝
境内の手水舎まで下りると、脇に鳥居がある。 境内の端から向かうと、五斉神社とある。 神社を撮影して下を見ると、五斉神社の拝殿が見える。 この拝殿、屋根には苔がびっしりと生えていた。

さざれ滝



五斉神社



五斉神社本殿
中社の神楽殿と思っていたら五斉神社の拝殿と知る。 中を覗くと確かに神楽殿とは異なる造りになっている。 正面から入り左方向を見ると五斉神社を正面から仰ぎ見る形になる。 撮影禁止の札が無いので内部撮影。

五斉神社の拝殿


五斉神社




五斉神社の拝殿を出ると通りには賑やかな人だかりがある。 何だろうと見守っていると向かいの店舗の食事処の行列でした。 この店舗、この地の人気店らしく老若男女が入り乱れている。 様子を見てたらお店の人か出てきて、今から開店を伝え、店内が満席になったら予約券を配るという。

五斉神社の拝殿内部

観光案内所前から中社の大鳥居を再撮影
戸隠そばの人気店は観光客が順番待ち

観光案内所兼無料休憩所

中社前の鳥居付近には人はいなく斜めからもう一度撮影する。 まだ昼食には早すぎる時間だ! 中社の反対側に観光案内所があり戸隠のパンフレットを集めてカウンターの人に案内を聞いた。 一般道路を歩くより神道という古道を往復すれば、戸隠神社宝光社や戸隠神社火之御子社のすべてを参拝できると教えてもらう。






神道(かんみち)の通りにも数件のそば処がある。 今回の旅は妻がいないから食事はコンビニの買い置きだ! 余計な経費はかけないつもりで来た。 観光案内所駐車係のお爺ちゃんに再確認して出発する。 この先は車両が通過できないように柵があり、急坂を下りていく。 帰りはこの坂を登るのだ! 車は登れない急坂を転ばないように下りて、暫くは民家が続くと、その先は自然道らしくなる。






何人かの旅人とこの地の人々と擦れ違ったが人の通りは少ない。 快晴で夏の様な日差しが照り付け暑くなってきた。 細い道は緩やかに下り墓地の横を通り過ぎる。 夜間は通りたくない道だ!





やがて舗装が途切れ砂利道になる。 民家も無くなり周囲は自然が迫りハイキングそのものです。 デジカメで景観を撮りながら歩くから行ったり来たり、振り返ると良い景観も見える。 畑地に菜の花の一群を見つけた。 黄色い帯が緑の林とよく合う景観です。 足元には日本タンポポの群生が自然道に沿って咲いている。 日本っていいなあぁ!と思う時です。










やがて低木から林に囲まれる景観になる。 ますます自然道を歩く実感がする。 道は下り坂のみで帰りはきつくなるだろう。 林の交差点で火之御子社の標識を見つけた。 火之御子社へは脇道に入るようだ。 ここから3分とありすぐ到着の感覚で脇道に入った。









ここから3分が二度続く…
暫く歩くと、再び火之御子社の標識がある。 そして、ここから3分とあった。 何だこりゃ! 3分の連続だ! 苦笑しながら歩くと後ろから若者が追い付き、3分、また3分と独り言を言いながら通り過ぎた。 再び苦笑して若者を追いかけた。 若者は火之御子社のトイレに駆け込んでいった。
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