■ 戸隠古道(神道…かんみち)で火之御子社、宝光社へ ■

火之御子社の創建は1233年で、祭神は天鈿女命。 他に高皇産霊命、栲幡千々姫命とその夫の天忍穂耳命を祀っている。 天鈿女命は天照大神が隠れた天岩戸の前で面白おかしく踊り天照大神を誘い出すきっかけをつくったとされる女神です。
舞楽や芸能、また火防の神とされる。 他の戸隠神社の四社が神仏混淆だった時代も火之御子社だけは一貫して神社で、かつての顕光寺とは関係はない。


火之御子社には境内の横から入った。 女性が手水舎で手を洗っている。 私は御子社の鳥居まで向かい石段を下りていくと一般道に出る。 車両の通る道端で鳥居正面を撮影してから火之御子社に入った。


手水舎

火之御子社の鳥居脇に石碑があり美しい彫りの入った石碑だった。 火之御子社の象徴の図案の様で拡大して撮影する。 後で気が付いたが黒光りした石碑に自分の顔が映っていた。

火之御子社境内の横に出る

石段を上がり境内正面から御子社の撮影をし斜めからの映像も確保した。 大きな社殿ではないが白木の質素な社殿で社務所も無く、すぐそばが道路の割りには静寂漂う境内です。 手水舎も屋根は無く一段上の社殿の石垣脇からちょろちょろと石桶に流れていた。 手をかざすと冷たく湧水のように感じた。



火之御子社

火之御子社の扁額を撮影し、社殿の隣には二本の老杉があり注連縄が張られ御神木です。 トイレに駆け込んだ若者と一緒に撮影しながら、いろいろな角度から映像を確保。

火之御子社の扁額

火之御子社





火之御子社の御神木
外国人夫婦と出合う

境内に人がいなくなり私も古道に戻ることにした。 林に囲まれているが日差しが射し込み結構周囲は明るいが見通しは悪い。 古道を歩き始めてすぐ外国人と擦れ違う。 老夫婦で戸隠の観光をしてるようで、宝光社の方から古道を上がってくる。 お互いこんにちはの挨拶して擦れ違ったが、日本の原風景を楽しんでいる。 たまたま上を見上げたら緑のモミジの葉が陽光に輝き、 下から見上げるとその緑色が変化して綺麗に感じたので悪戯心で撮影。







さらに歩くと小鳥の森遊歩道と交差する。 案内板を読むと獣道の様な小道を進むとあずまやがあり、ここで野鳥観察できる。 案内板のそばにNHK小鳥の声放送記念碑がある。 記念碑には小鳥の図案が彫刻してあり、隣に伏拝所碑がある。 案内板は板に墨で書かれているから年月の経過で薄くなり読めなかったが映像を加工して何とか理解できた。 碑の後に老杉があり、注連縄が掛かり御神木になっている。

伏拝所碑の内容…
室町時代の古書に「御正体霊木の処、伏拝と称す」と記している。 950年頃、阿智の祝部(神主)が宝光社の御祭神天表春命を奥社に合祀した。 1058年天表春命の一族がこの地に○来し、「奥社は女人禁制にして冬は登拝が困難である。」 「この地は四季を通して老若男女がお参りできる。」 「社を建て我を安置せよ」と申された。 里の人々は御神意によって宝光社を建立し御正体をお祀りしたと伝えている。 (○印は不明)

…NHK小鳥の声放送記念碑

伏拝所

小鳥の図案が彫刻


古道を再び歩く。 所々、林が少なくなり青空が見える。 まさに青天のへきれきと思う。 しかし長続きせず両側は密集した林が林立し、舗装されてないからハイキングして気持ちが良い。 やがて右手は山に、反対は落ち込んだ崖になり一本道の正面に人工物が小さく見えてきた。 近づくにつれ社と判る。














宝光社社殿の横に神道は出た。 観光客のグループが数多くいたので、誰もいない本殿横の神輿庫を最初に撮影。 内部を覗くと二基の神輿が保管してある。 上手く撮れるかなと思いながら撮影した映像は、そこそこの出来栄え。 撮影後、一旦、神社の正面に回った。 宝光社の石段は400段近くあり、振り返ると本殿も見えなかった。 大鳥居まで下りた所が一般道で車両の通行が多かった。

宝光社へ

手水舎
宝光社正面鳥居

石段を上がり大鳥居をくぐると境内に入り右手に手水舎がある。 ここから長い石段が続くが手前に狛犬の守護が見守っている。 一段の高さがある階段を約400段が続く。 後から来た老夫婦は見上げて顔を見合わせて困惑していた。 それでもゆっくりと足を運び始めた。 私も一気に石段を駆け下りてきて、息も絶え絶えに登り始める。 ゆっくり足を運び、立ち止まって撮影する時、呼吸が荒いからブレやすいので注意する。

 約400段の石段
女坂

半分ほど上がると右手に鳥居があり社もあった。 左手は石灯篭から女坂と記された緩やかな登坂がある。 最後の石段を上がりきる手前で本殿を正面から撮影。




宝光社本殿正面

宝光社も白木造りで色彩的には質素だが、社殿の彫刻は繊細だ! 扁額と社殿の特徴を撮影して本殿内に入った。 撮影禁止の札が無かったので、社殿内を撮影して外に出て脇に回ってから撮影禁止の札を見つけた。 したがって社殿内の映像はマスクして掲載。



社殿内の映像はマスク


神輿庫
最初に撮影した神輿庫の映像をこの順番で掲載。 境内には社務所に観光客がいるだけで本殿付近には人がいないのでじっくり撮影。 社務所と本殿を繋ぐ建物は比較的新しい建物で白壁が引き立っている。
 二基の神輿が…

宝光社全景






呼吸も落ち着き境内の隅にあるベンチで大休憩。 日陰の処だから汗ばんだ身体がゆっくりと冷えて、涼しい風が下方から吹き上げて意外と涼しいかった。 朝から歩き通しだから脹脛が張ってきた。 まだ帰路のコースが残っている。 境内から中社に戻る所に神道の標識がある。 神道の名前はここ以外ないがパンフレットには記されている。 戸隠古道と神道は重なっている。

 神道(かんみち)


戸隠古道のスタート地点は宝光社をさらに下って、来る時、深夜に通行したそば博物館を通り、 その先の一ノ鳥居から奥宮まで続く道を戸隠古道と云われている。 パンフレットを確認して中社に戻る。 同じ古道を通るが視界が逆になるから気になった所だけ撮影。 畑地でチューリップを発見!長野、戸隠はこの時期が咲きごろの様だ。 桜前線と同じで少しずつ草花の開花も移動してるのが判る。






最近、歩くことが少なかったが、この程度なら十分体力がある事を実感。 お昼を過ぎて約6時以上歩いた。 駐車場に戻ってコンビニで買った食事で簡単に済ませた。 車内で休憩してたら、いつの間にか眠ってしまった。 1時間半ぐらい寝ただろうか、日陰だった車に日差しがあたり車内が暑くなって目が覚めた。 昨日は睡眠時間が少なかったからついつい…。

帰路は明日の夜半を計画していたが、往路の高速道の案内で日曜の深夜は上越道が事故の検証で通行止めを知った。 その為、帰路は今日の夜半と変更した。 旅プランではあと善光寺に訪問する予定だったが明日でなく今日中に行かなければならない強行スケジュールです。

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