■ 八甲田山トレッキング(八甲田ゴードライン) ■
八甲田山は東北地方の奧羽山脈の最北端に位置し、青森市の南側に位置する複数火山の総称で日本百名山のひとつだが、 八甲田山という名の山は存在しない。 18の成層火山や溶岩円頂丘で構成される火山群をいう。
やや高台の所から再出発し、上り下りしながら遊歩道を歩くが足元は凍結してため滑らないようにして進んだ。 やがて高山植物展望台に到着。 やや高台に位置する展望台には階段を登ると展望が拓けてきた。


見通しが効かない遊歩道を歩いている時は、ツキノワグマといつ遭遇するか心配ばかりして歩いていた。 それが目の前に展望台に登る階段を見つけた時はホッとした気持ちがした。 実際に誰もいない場所で寒風吹きさらしの遊歩道では、この様に感じる人が多いと思う。










茶色に染まった湿原を囲むように熊笹が密集している。 所々、松の集団があり、遠方に田茂萢岳(標高1324m)の緩やかな山頂が見える。 こうしてみると田茂萢岳はどの方向から見ても溶岩円頂丘だと判る。 この映像は2枚の映像を合成したが、一番難しいのが映像のつなぎ目。 撮影モードを間違えると2枚の映像の濃淡や色彩の濃淡がつなぎ目で一目で判然するから同じ撮影条件で撮影する苦労がある。 いままで同様の撮影で一番苦労してきたテクニックです。


大岳、井戸岳、赤倉岳方向は雲海が低く立ち込め展望は良くない。 その雲海より下方には針葉樹に氷雪が積もっている状態が良く判る。 もうすぐ山々は積雪に覆われ来年初めには樹氷となって観光客を楽しませてくれるだろう。 一度は樹氷の映像を撮影したいと思うが、妻が足が悪いから条件が整わないと難しい! でもいつかは実現したいと思っている。






高山植物展望台からさらに先に進むと途中で交差路があり、「この先登山路」の表示になった。 登山路方向は赤倉岳、井戸岳、そして北八甲田の主峰、大岳山頂に向かう。 さらに足を伸ばすと上毛無、下毛無の湿原を巡り酸ヶ湯温泉へ下山するコースだ。 季節的に夏ならば準備して踏破してみたい所だ。






そんな思いをしながら分岐路を田茂萢岳(標高1324m)の緩やかな山頂に向かって歩いた。 期待したのは山頂からの展望だ。 雲海は低いが見通しが効くからそれなりの映像が撮れるはずだ! 途中から見える山頂は樹木が低いから楽しみながら歩いた。 暫くすると、対向から話し声が聞こえてきた。 1時間近く人と出会っていないから、荒涼とした場所で少し安堵感を感じた。 そして出会った人は若いカップルでしかも普通の服装や靴で、この凍結した遊歩道で吃驚してしまった。






遊歩道は無くなりハイキング道と同じの凍結した道を手を取り合って下りてきた。 この子達、何考えているんだろう? 現代っ子の常識をここで見た気がした。 挨拶はしたものの、この先大丈夫かな? そんな心配をしながらさらに登って行く。 再び、観光客と出くわした。 時間を見たら、どうやらロープウェーの観光客がわずかだが遊歩道散策している。






吹きっ晒しの路は氷結が、樹木で囲まれた路は凍結、次第に熊笹の背が高くなってきた。 山頂に近づくにつれて見通しが悪くなる。 登り道が次第に平坦になり気が付いたら下り坂になっていた。 「あれ?山頂は?」、気が付いたら下り坂の先の景観が見えてきた。 一度、路を戻ってみる。 でも見通しが悪く、両側は熊笹とハイマツなどの群生や樹木で何にも見えない。 路を外れて見回したが山頂の表示は無かった。










山頂付近を往復して展望の撮影は諦めた。 しかし下り坂の遊歩道から先程の田茂萢湿原がよく視認できる場所を見つけた。 田茂萢湿原展望台では一つの池しか見えなかったが田茂萢山頂付近からは幾つもの池が点在してることが判る。 ハイマツや熊笹を避けて遊歩道から逸脱して高い位置を探し、ここから何枚か撮影。










田茂萢湿原を一回りする形で遊歩道の交差点に到着。 この付近では多くの観光客が短いルートの遊歩道を散策している。 その多くがあの国の人で、朝早い時間帯に大挙して押し寄せてきた感じだ。 手にした自撮り棒をあっちこっちに回して盛んに撮影して喜んでいる。






このあたりの遊歩道は結構整備されていて幅もあり歩きやすい。 気温が上昇して来たのか凍結した地盤が緩んでぬかるんでいる所もある。 見晴らし台ではないが、この付近は八甲田の山麓の景観が素晴らしい! 雲海が低く立ち込めているが、毛無岱の山麓と湿地帯が地図を描いたようによく見える。 広角、望遠を駆使して移動しながら撮影。










気が付いたら山頂駅舎前に突然出た。 山頂駅前は多くの観光客でごった返ししていた。 こんな悪天候でも日程に組まれているから多くの観光客が来るんだと思いながら早朝より少しばかり良くなった景観を眺めた。 ベンチで腰掛け喫煙しながら大休憩。





明るくなったが雲海が天に張り付き、見通しも良くない。 撮影しながら駅舎周囲を散策したが寒くなったので駅舎内に入った。 ところが駅舎内は観光客で満杯で、帰りのロープウェー乗り場も長蛇の列ができている。 一便は乗り越し二便目で最後の方でやっと滑り込んだ。 駅舎内もロープウェー内もあの国の観光客の団体ですしずめ状態だった。








駐車場に出て多くのバスや自家用車が駐車しているのでちょっと驚いた。 観光客は列をなしてバス乗降口に…。 付近の景観を再撮影してから車に戻った。

現在11時20分で約3時間の八甲田山の散策でした。 山頂駅舎で聞いた遭難碑のある場所は別の所にあるといい、今回はパスした。

今日の予定は、酸ヶ湯温泉に向かい日帰り入浴を楽しむ予定。 折角来た十和田観光を宿泊予定を組んで妻と旅を楽しむ予定だったが…。
inserted by FC2 system