■ 奥日光の自然探索 小田代ヶ原、戦場ヶ原、湯滝を歩く ■
小田代ヶ原から戦場ヶ原に案内図では約15分とあり、その間は小高い丘陵地になっている。 見通しが悪くなりステッキの鈴を鳴らしながら、特に遠方を注視しながら熊に気をつけた。 もし出合ったら三脚しか武器がない。 肩に担いで周囲をキョロキョロしながら歩いて行く。
とりあえずここから湯滝まで歩きます。 10年以上前に湯滝から戦場ヶ原の小田代橋まで妻と歩いたが天候が曇天で景観は思わしくなかった。 今日は快晴で撮影日和で張り切っています。


小高い丘陵地で見通しが悪い


雨が降れば川となる…

川の窪みが湯川に向かっている

暫く歩いていたら夫婦連れに出合った。 盛んに足元を注視してデジカメを構えている。 挨拶して何事かを聞くと、コメ粒ほどの小さな可憐な花だった。 そういえば今日は足元より熊に出合わないように気をつけていたから肝心な被写体に気が付かなかった。






熊笹や木の根元に隠れるように可憐な花が咲き、撮影は手動でピントを合わせて花を撮影。 僅か5分で何か所にも花が咲いている。 花の名前は判らないがこの季節の自然を楽しみながら足を進めた。





やがて下り坂になり樹林の間から戦場ヶ原が見えてきた。 赤沼から湯滝まで湯川に沿って作られた自然遊歩道と合流。 合流地点に休憩所があり小休憩。 休憩場所に大木の切り株があったので、少し高い位置から戦場ヶ原と男体山を撮影する。 こうして見ると男体山は日光の中心的存在だ。

戦場ヶ原と小田代ヶ原の分岐点

戦場ヶ原自然遊歩道
戦場ヶ原と男体山(休憩処)

遊歩道の下方から湧水が…

■戦場ヶ原…
戦場ヶ原も日光国立公園内にある標高1400m弱の高層湿原で、この地名は小学生頃の林間学校で最初に疑問に思ったことだ。 山の神がこの湿原を舞台に争いを繰り広げたという伝説に由来している。 昔、下野国(栃木)の二荒神(男体山)と上野国(群馬)の赤城神(赤城山)が大蛇(男体山)と大ムカデ(赤城山)に化けて戦った場所という。 争いの原因は中禅寺湖を巡る領地争いで勝ったのが二荒神(男体山)とされる。 小学生の頃は夢の様な伝説に大変興味を持った事を思い出した。

休憩処では水分補給と撮影だけで出発。 自然遊歩道のメイン通りは多くの人々が行き交うところだった。 湯滝に向かって歩きだしてすぐ泉門池を見つけた。 上方から見ると湯川と泉門池は水量の関係で区別がつかない。 そして足元下の遊歩道下からも湧水がある。

泉門池 男体山と泉門池

奥に湧水がある


泉門池の休憩場所は規模が大きく、実際には50人ぐらいの人々がいた。 半分以上は子供達で、聞いてみると、小学生の修学旅行で千葉から来たという。
千葉から来た修学旅行生

ここでは野鳥観察グループ…


泉門池から湯滝に向かうと湯川のそばを遊歩道は通る。 湯川の川幅もあるがそれほど深いわけではない。 人の通行量も多くなり、ふと気が付くと川の中に釣り人がいる。 撮影許可を得て撮影。 数秒単位で釣り糸をいろいろなポイントに投げている。 まるで川面上を虫が飛んでいるように見える。
湯川で釣り人発見!

湯川には自然倒木が多い


小田代橋
湯川に沿って樹林が多くなり釣り人も多く見かける。 場所を移動しながら竿をふっている! そういえば赤沼茶屋で漁業券の張り紙があったことを思い出した。 アチコチの茶店で漁業券が販売され釣り人愛好家が自然と共に楽しんでいる景観を見れる。





遊歩道も大きく変化を見せる。 湯川に沿って自然倒木があり、川岸の起伏に合わせて遊歩道が整備されている。 湯川の上流域はカワマスの産卵に適した場所が多く、小田代橋付近では10月下旬から11月上旬にかけて成熟した雌雄が寄り添う産卵行動が観られるという。

戦場ヶ原から光徳方面への分岐点 数ヶ所だけ通行困難の所がある

釣り仲間が声を掛け合い場所を移動している。 おそらく知り合いの釣り仲間だろう。 それにしてもこの辺は歩いている人より多かった。 暫く進むと遊歩道が分岐して対岸にも遊歩道が続く。 以前、訪問した時は雪道のこともあり今日は対岸に渡ることにする。 その橋から湯川の小滝を眺望することができる。







湯川に架かる木橋






小滝
三脚の出番だ! 小滝には右手に魚類遡上用の傾斜のある流れもあり、全体の撮影と滝部分の撮影と分けて撮影。 ピントもシャッタ速度も手動撮影。 1/4〜1/20秒で撮影。 その中で気に入ったのが下記の映像です。
小滝

熊笹が多くなった
小滝の下流方向

湯川の対岸の遊歩道は両側に熊笹に囲まれ視界は広くなる。 観光客の量が半減して、擦れ違う人も少ない。 湯川に流れ込む小さな川も渡り暫く進むとバイケイソウの群落も見つけた。 熊笹の中に緑色の大きな葉が良く目立つ。


バイケイソウの群落

湯川に流れる小川

前方から子供達の賑やかな声が聞こえてきた。 小学生の修学旅行の集団だ! 狭い木道に対して引率が右側通行を呼び掛けている。 それでも人数が多いから木道から外れてしまう。 さらに声が響きキャーキャー、ワァ―ワァ―賑やかである。 服装もカラフルで森の中が色とりどりです。

バイケイソウの群落
その後ろに湯の湖から流れ落ちる湯滝が見えてきた。 今日の最終目的地だ! 撮影ポジションを3ヶ所見つけ、小滝と同様に撮影。 縦の映像も10数枚撮影。 湯滝に来ていつも思うことは広角レンズが欲しくなる。
グループに分かれて行動している

湯滝
滝の直下にも釣り人

観爆台で撮影終了後、赤沼を出発した時には気が付かなかったが、小銭入れを持参しなかったことを後悔。 500mlの水は2本用意したが残り1本! 茶屋では炭酸飲料と焼魚の匂いが堪らない! 写真撮影の事ばかり気にかけていた自分が情けなかった。
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