■奥日光の自然探索 小田代ヶ原、戦場ヶ原、湯滝を歩く■

戦場ヶ原を歩いて一番の収穫は湯滝を遠方から見ることができた事。 戦場ヶ原の湿原はラムサール条約登録地になっていてその東側に南から男体山、太郎山、山王帽子山、三岳の山麓が続いている。 西側は小田代ヶ原に接し中央部を湯川が流れている。
男体山の噴火によって戦場ヶ原は堆積物で堰き止められ、湖になったが、その後、土砂や火山の堆積物で湿原に変化した。 その後植物が堆積して湿原化した歴史がある。


小腹が空いた状態でハイキングを続けます。 小銭入れを持参しなかったこと、昼食時間を考慮しなかったことをおおいに悔やんだが、昼食の予定は赤沼に一時戻ってからと考えていた。 その為、早朝のコンビニで昼食弁当を買い置きしていた。 予定がずれたのは致しかな無い事で我慢。

現在10時20分で湯滝の茶屋で喫煙の大休憩。 茶店の暖簾にソフトクリームの文字が目についた。 妻が同行してれば食していただろう。 妻は自分で言うのもおかしいが働き者だ! 旅の話をしても休暇が取れないことが多い。 働くのも大切だが余暇はもっと大切だと思うが、妻は仕事最優先でこの歳になって一抹の寂しさを感じる。 赤沼に向かって再出発!

湯滝から赤沼へ…
復路は直線ルートで
クマよけのゲートを抜けて



遊歩道は往路とは別のコースになった。 出合う観桜客はカップルが多かったが足元は東京都内と同じだ。 公園の散歩感覚で来ている。 親子の家族連れは装備はハイキング装備で両親がしっかりしていると感じた。 人それぞれ自己責任だから致し方ないだろう。 湯川の小滝の場所に近づいた景観は往路とは別の景観を楽しめる。 高所から移動しながら小滝の映像を撮影してみた。

小滝エリアの映像
小滝前で釣り人が





湯川に並行するように赤沼まで自然遊歩道が設置され老若男女の人々が楽しむ姿を見ることができる。 戦場ヶ原には東側の山々に沿って国道120号線が縦断し、中間に三本松レストハウス茶屋や赤沼自然情報センターがありハイカーの拠点になっている。 三本松には小さな展望回廊があるが戦場ヶ原を堪能するには物足りない。 いずれにしても四季折々の自然を楽しむには自然遊歩道がお勧めです。





湯川の樹林部から戦場ヶ原の湿原部に戻ってきた。 相変わらず釣りマニアの動向は撮影のアクセントになる。 樹林を抜けて平坦な遊歩道では視界が良く遠方の視界が良くなった。 男体山の雄姿を再び見て赤沼に向かって歩く。


小田代ヶ原から来た分岐点の休憩所





小田代ヶ原の分岐点を過ぎて暫く進むと青木橋が見えてきた。 このあたりは野鳥が多いのか、野鳥撮影グループを多く見かけるようになる。 歩道端に集まって指呼しながらデジカメを構えている。 私は緩やかに流れる湯川の撮影に没頭する。 いたる所に新緑が芽を出し単一色の景観が少しずつ変化する季節だ。

青木橋付近の湯川












浅いから川底が良く見え陽光も手伝って川面が美しい。 この付近で擦れ違った老婦人に「あそこにいるョ!」、「あっ! 有難う!」、思わずデジカメを向けて撮影したのがこの映像です。 野鳥の撮影をしている人と勘違いされたが、お礼を言って何枚か反射的に撮影した。






遊歩道の端に戦場ヶ原に咲く花が紹介されている。 ゆり科のバイケイソウ、あやめ科のノハナショウブ、たで科のイブキトラノオ、ふうろそう科のハクサンフクロなど、 湿原全体に見れる花、山際に多い花、水の流れに沿って咲く花と微妙な環境下で多くの花が咲くという。 夏の時期は高原の花が咲きそろう時期で訪れるには良い時期かも!




 
 
 





広い戦場ヶ原を一望できる遊歩道脇に展望場所がある。 ベンチもあり休憩できるが日差しが強かった。 東側から男体山、大真名子山、小真名子山、太郎山、山王帽子山、三岳の山麓と一望できる景観を撮影して合成しました。 レンズをぐる〜っと回して景観を見渡していた時、湯元方向に一筋の流れを発見! はやる気持ちで望遠レンズに交換して覗いてみると、何と、湯滝を発見! 戦場ヶ原から湯滝を見ることができるのに興奮した。 勿論、カメラ無しでも遠方に滝筋の流れを視認できます。 戦場ヶ原に何度も来てるけど、ここから湯滝を見ることができることに大いに興奮した瞬間でした。





湯滝を400mmのレンズで…




■谷地坊主…
谷地とは湿地の事で川辺や湿地帯に丸くもりあがった草の株が多く見れる。 これはスゲの仲間が株を作って「谷地坊主」と呼ばれる。 水位が変動するところにできるもので、体が水に浸からないように集合してる。
 谷地坊主








湿原にはカラマツやシラカバの樹林が多いが、戦前に植林された木が多いという。 すでに50年以上経過してるが湿原と云う厳しい環境下で成長が遅い。


遊歩道脇の木に花が…
谷地坊主

接写で撮影

赤沼は戦場ヶ原の南東端にの地名で、由来は戦場ヶ原の伝説に、二荒神に加勢した小野猿丸が放った矢が赤城神大ムカデの眉間を貫き真っ赤な血を流しながら 退散した際に水が赤色に染まったことに由来する伝承がある。 その赤沼から赤沼川が東西方向に流れ湯川に合流する。 地質学的には戦場ヶ原の赤沼地域の土壌には鉄分が多く含まれているためで、それにしても面白い伝承です。

赤沼川




戦場ヶ原で驚きの景観を見て次はスケッチしてる人に出合った。 色鉛筆で繊細に樹木が描かれ遠方の景観は消しゴムでぼかしている描写に新しいスケッチ法を拝見した。 地元の人で季節感を探してきているという。 世の中、色々な趣味で余暇を楽しんでいる人と出会った。 その人の後には巨大な塊が横たわっている。 回り込むと倒木した大木だった。 その根っこがむき出しに、そして横たわった樹木はことのほか高い樹だった。 大木のわりに根っこの太さは細かった。 樹木にとって厳しい湿原地帯の状況を理解することができた。









樹々に新芽が出ている。 遊歩道から十分撮影できる。 新しい芽吹きで冬眠から目覚めたように感じた。 そして足元にも小さな花を見つけ遊歩道に座り込んで手動で撮影した。 梅雨になり土壌が湿ってくればもっと多くの高原植物が咲き乱れるという。









再び遊歩道上の展望エリアで小休憩。 男体山が近く見えるようになる。 試しに湯滝が見えるか振り返ると、ここからでも十分視認できる。 レンズ交換して再び湯滝を撮影。
男体山の山容が…

湯滝から穏やかな湯川に
再び400mm望遠で…

野鳥観察のグループに出合う。 多くの人だが小声で会話してるから静かな光景です。 通り過ぎる時、自然に音をたてないようになっている。 その先にこんな休憩所を見つけた。 何だろうといってみると、観光団体の記念撮影用のひな壇だった。
小さな小川が湯川に流れ込む

観光団体の記念撮影用のひな壇

…赤沼への道に


この木橋を渡ると…


12時半に赤沼に戻って来ました。とにかく空腹感が堪らない! 昨夜コンビニ駐車場で仮眠して出発する時、お弁当を買った。 アイスボックスに入れたお弁当と飲み物で昼食タイムとします。

赤沼のお店か、三本松PAの食堂で昼食をしようと思ったが旅費の節約とした。 妻は仕事で休暇が取れないから自分のお小遣いで旅にでた。 こういう時は撮影旅に徹する。

休憩処の小屋で昼食しながらデジカメの映像を確認。 午後の予定をどうするか考えます。 旅紀行の目算は歩くことが主。 そして候補地は小田代ヶ原、戦場ヶ原、光徳、前日光の井戸湿原、最後に失われた映像(パソコン破損)を求めて吹割の滝を計画していた。 \(*^_^*)/
inserted by FC2 system