■ 琴平町と讃岐金刀比羅宮参拝 ■
琴平町は香川県の南西部に位置し、瀬戸内海国立公園、名勝天然記念物に指定される象頭山の山裾に沿っている町で、 古くからこんぴらさんとして親しまれ、讃岐金刀比羅宮の門前町として観光客で賑わう。
金刀比羅宮は琴平町の象頭山中腹に鎮座する神社。 こんぴらさんと呼ばれ親しまれ金毘羅宮、まれに琴平宮とも記され、明治より前は金毘羅大権現と呼ばれた。 全国の金毘羅神社(金刀比羅神社、琴平神社)の総本社です。


丸亀城からカーナビに導かれ琴平町に到着。 駅前の町営駐車場に止めたら、丁度、列車が通過…。 大正時代に建てられたJR琴平駅舎は北欧風の洒落た外観です。 JR琴平駅の駅前広場にずらりと石燈籠、機関車の動輪があり、香川県で初の本格的な讃岐鉄道の発祥の地です。 琴平町を見学して金刀比羅宮に向かう。

JR四国の気動車

JR琴平駅駅前に石燈籠

北欧風の駅舎
JR琴平駅前駐車場

機関車の動輪

駐車場から5分位で鞘橋に
鞘橋(さやばし)は刀の鞘の形で呼称され、金倉川にかかる橋脚のない浮橋で、銅葺、唐破風造の屋根です。 金刀比羅宮の御大祭の時だけに使用される屋根つきの橋です。 四方から撮影し琴平電鉄駅舎、高燈籠へ向かう。
鞘橋(さやばし)







鞘橋から琴平電鉄へ

高松琴平電気鉄道、琴平線は高松築港駅と琴電琴平駅を結ぶ私鉄で終着駅です。 琴平線の車両は東京の京王電鉄と京浜急行の車両を再利用しカラフルな車両です。

高燈籠は琴平駅の横に江戸末期に建てられた、日本一の高さ27mの燈籠で国重要有形民俗文化財に指定。 琴平はかなり内陸にあるが、燈籠は瀬戸内海を航海する舟が指標とするように建てられ、塔からの灯は丸亀沖の舟まで届くように設計された。 金刀比羅宮詣りに舟で来る人たちは、この灯を目指したのかも知れない。 寺院造、瓦葺、基礎石組、木造3階建てで、壁に江戸時代の人々の落書きが今も残る。

琴平駅

駅ホーム

高燈籠
琴平駅

高燈籠

高燈籠

琴平町で鞘橋と高燈籠を見学し、金刀比羅宮の参拝に向かう。 いつどこで讃岐うどんを食するか…。
駐車場で町のマップを戴き、丁寧に説明してくれた。 新町の鳥居をくぐり金刀比羅宮はこの先一本道。 金刀比羅宮の目的のひとつは日頃、お世話になる義母からお守りが欲しいと聞いていた。 旧高松街道の標識がある商店街を抜けると金倉川の一之橋です。 ここから琴平山に向かうと表参道に入る。 遠方に琴平山を遠望でき、参道脇にレトロバスが停車していた。

新町の鳥居

旧高松街道の標識

金刀比羅宮の表参道
鳥居の説明

金倉川の一之橋を通り

懐かしい!

本宮までの785段、まず1段目。 大門(総門)まで石段に沿ってお土産店が続く。 身体の不自由な人の駕篭は石段を登る時に前後でなく横移動する。(有料)



お土産は帰路に…

駕篭

石段登り口の灯篭

杖を持つ人が…

帰路に杖がほしくなるかも…

百段堂の店…ここが100段目

備前焼狛犬は備前焼で高さ5尺の大きさで木村一族の細工人によって製作され、備前岡山の「長榮講」から1844年に奉納された。 灯明堂は1853年(安政5年)備後国因之島浦々講中の寄進で切妻造、瓦葺です。

一之坂鳥居が113段目

備前焼狛犬

重要有形民俗文化財「灯明堂」168段目
備前焼狛犬の説明



石段の端に200段」の表示


■ 讃岐金刀比羅宮 ■

讃岐金刀比羅宮は長く続く参道の石段が有名で、奥社まで登ると1368段ある。 海の守り神として信仰され、現在も漁師、船員など海事関係者の崇敬を集め、海上自衛隊の掃海殉職者慰霊祭も毎年開かれる。 境内の絵馬殿には航海の安全を祈願した多くの絵馬が見れる。 金毘羅講に代表されるように古くから参拝者を広く集め、参道には当時を偲ばせる燈篭などが今も多く残る。


遠方に総門が見えてきた。このあたりは急な石段が続く。 288段目に到着! 大門までは左右に御土産屋が並んでいるので、石段を登るといってもそれほど苦にならない。 石段の切れ目で休憩! ここに琴陵宥常が創立した帝国水難救済会の30周年記念として、 1927年(昭和2年)に建設された帝国水難救済会救難具の陳列所、琴陵宥常銅像があり広場がある。 帝国水難救済会救難具の陳列所、琴陵宥常銅像関連の説明板、海にちなんで錨の碑もある。

石段の切れ目で休憩!

琴陵宥常銅像

錨の碑


帝国水難救済会救難具の陳列所

「五人百姓」笹屋の案内

大門は威風堂々とした二重門で1650年に初代高松藩主の松平頼重候(水戸光圀公の兄)の寄贈で、二層入母屋造瓦葺です。 大門の手前、右側に金刀比羅本教総本部があり、1877年(明治10年)に建立された。 青銅大燈籠は讃岐金刀比羅宮で最も豪華で重要有形民俗文化財に指定されている。

大門は神域の総門

大門の左右に武者像

金刀比羅本教総本部
大門の左右に武者像が…

金刀比羅本教総本部…351段目

青銅大燈籠

金刀比羅本教総本部の向かいに鼓楼と清塚がある。 鼓楼は朝夕時刻を知らせる時太鼓を備えた高閣で、1710年(宝永7年)に建立された。 五人百姓は参道を挟むように左右に並ぶ5軒の飴屋。 大きな傘を広げた古風な姿で参拝客を迎える。 境内での営業を唯一許された由緒あるお店です。 その先、大門から150m続く石畳は桜馬場と呼ばれる。(石段数は365から431段目
宝物館は1905年、地元香川県産の花崗石で造られた壮大な建物の宝物館で、十一面観音立像をはじめ、能面、舞楽面など重要文化財が展示されている。

鼓楼(清塚は見えない)



桜馬場の石燈籠



桜馬場を振り返る
五人百姓…大きな傘をさして飴を売る5軒の店



桜馬場の途中、宝物館の入口



東京都豊島区の方からアフリカゾウの奉納

431段目、 何故アフリカゾウがあるのか、もしかしたら金刀比羅宮が象頭山にあるから…? 御厩では神様がお乗りになる「神馬」が見れる。 白馬はかわいらしい目をして好印象、栗毛の馬は機嫌が悪そう。 桜馬場西詰銅鳥居の元の位置は高燈籠の東側にあったものを、1912年(大正元年)に力士の12代目朝日山がこの場所に移設して修復した。

今治造船からの奉納プロペラ

神馬

桜馬場西詰銅鳥居
御厩

神馬

西洋画家の高橋由一館

ここまで、約半分の石段を消化した。 象頭山の山腹をぬうように続いている参道の周囲には灯籠や玉垣、鳥居などの見所が多く、お土産屋も楽しませてくれた。 額にうっすらと汗がにじんできた。

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