■ 現存12城 丸亀城の歴訪 ■
丸亀城は讃岐国、現在の香川県丸亀市にある城で別名、亀山城、蓬莱城とも云う。 丸亀市街地の南部に位置する亀山(標高66m)を利用し、縄張りはほぼ四角形で亀山の廻りを濠(内濠)で囲む、輪郭式の平山城です。

荒々しい野面積みと端整な算木積みの組み合わせにより成り立つ「扇の勾配」の石垣が山麓から山頂まで四重に重ねられ、総高60mの石垣は日本一高い。


■瀬戸大橋で香川へ■ 瀬戸大橋は瀬戸内海を跨いで岡山県倉敷市と香川県坂出市を結ぶ本州四国連絡橋のひとつです。 上部に4車線の瀬戸中央自動車道が走り、下部にJR本四備讃線が通る二階建ての構造です。 塩飽諸島の5つの島の間に架かる6つの橋梁と、それらを結ぶ高架橋により結ばれ、橋梁部9368m、高架部を含めると13.1qの長さで、鉄道道路併用橋としては世界最長です。

日の出の時間帯で橋梁の輪郭がシルエットで与島パーキングエリアで休憩したが静寂感が漂う。 与島パーキングエリアを散策!…歩いていて気持ちの良い朝です。 休憩の後、坂出北ICで降りて沙弥島の瀬戸大橋記念公園に到着。 橋梁下部のJR本四備讃線を通過している電車を撮影!



瀬戸大橋記念公園


橋梁下部を通過している電車

瀬戸大橋記念公園から丸亀市内の中央に位置する丸亀城に到着。 早朝の9時前にもかかわらず、駐車場が満車で驚いたが、今日は丸亀公園で中学校の駅伝大会があって納得。

丸亀城

大手門



400年の歴史の重厚な門扉


大手一の門(右)と二の門(左)

大手二の門の鉄砲狭間

狭間は△、□と交互に

大手門(太鼓門)前は内枡形の虎口で、大きな石垣があり、侵入する敵に脅威を与える。
大手門ではランニング姿の中学生が準備体操中、子供達の駅伝大会で家族連れが多い。 賑わう中で、人の切れ間を見つけて撮影。 「おはよう」「ありがとう」の言葉で気持ちの良い散策。 見返り坂に来ると急に静かになった。

大手二の門は高麗門形式

大手一の門(櫓門で太鼓門)

大手門枡形の切り込みハギの石垣

太鼓門の武者溜り(上部)

三の丸登城口

■ 三の丸… 見返り坂を登ると三の丸で海抜約50.5mの平地で東側の眺めが良い。 讃岐富士、手前に土器川が流れ、北に青ノ山、遠眺するは坂出市の工業地帯と瀬戸大橋と眺望が良い。 三の丸は帯曲輪の石垣群で、本丸と二の丸を囲むように造られ、東南隅に巽櫓の跡があり月見櫓とも云う。

見返り坂から三の丸へ

三の丸にある展望台

二の丸へ
扇の勾配の美しい石垣

二の丸の石垣

二の丸虎口

■ 二の丸長崎櫓跡… 長崎櫓跡は石垣高約12m、東西5間(約9.4m)、南北4間(7.6m)、石垣上部から約60pの深さに礎石があった。 平成3〜4年度の石垣修理工事で石垣内部の構造が判明した。 内部は土砂と礫を層状に固め版築した盛土があり、石垣と盛土の間には、安山岩の角礫を用いた栗石が約2m幅あった。 栗石は石垣内の水抜きや土圧の緩和作用がある。



二の丸の井戸跡


二の丸から本丸の高い石垣群

大手門から見返り坂を通り、三の丸、二の丸と散策してきた。 二の丸は桜が植樹されており、市民の憩いの広場となり、職人が仕事の準備中でした。 お城の周囲からは中学生の元気な声が聞こえる。でも、ここはひっそりとした異次元のよう。 のんびりお城めぐりを楽しみ400年の歴史の流れを感じ取る。

ワクワクする気持ちを抑えて、いざ!本丸へ…。 本丸には天守の他に隅櫓、多聞櫓や土塀が発掘調査で確認された。 三層三階の現存木造天守で、建物の高さは15mある。 1階北側には石落しや狭間が確認でき、唐破風や千鳥破風によって際立つ。

本丸への通路は舗装路

天守

眺望
桜樹が…

天守全貌

■ 石垣の美…一般に見返り坂と呼ばれるこの坂は、新緑の頃は楓の若葉が、秋は紅葉が美しい。 右手頭上に三の丸の高石垣か、美しさと堅固さを誇ってそそり立つ。 石垣の上端で垂直に立ち、徐々に緩やかな曲線を猫き、遂に土に埋れる優美な姿は、丸亀城壁の美しさです。 この石垣の高さは約22mあり、本丸まで三段の高さは40mに近く、この城壁に丸亀城の風格を偲ぶことができる。

丸亀城は、四国で最も古く、1660年(万治3年)に完成した日本一小さな現存木造天守です。 天守の入場口で管理の職員に出会い、どこから来たのか、夫婦での旅は羨ましいとか、 お城の話、香川県の話、いろいろ話が弾んで楽しかった。 天守の入場料は大人200円、開館時間は9時〜16時半です。

本丸エリアは広い

1階エリア



2階

最上階

本丸天守から市内
修復した痕跡

兜類が展示

2階へ

3階へ



月見櫓跡と讃岐富士

天守の管理職員との会話も弾んで天守の中を見学。 本丸で暫く休憩後、三の丸まで下りて、帯曲輪の石垣群を見学する。
三の丸は別名腰曲輪と呼ばれ、石垣群にそって散策コースがある。 延寿閣別館は東京麻布の京極家の江戸屋敷の一部を移築したもの。 三の丸井戸は山崎氏時代の井戸で、明治初期の建物取り壊しの際に、建物の壁土や瓦が井戸内に捨てられ、現在は空井戸となっている。 四角形の城郭を散策して丁度、反対側に来たら、天守が望める場所に来た。

三の丸から二の丸の石垣を

三の丸井戸

三の丸から二の丸入口と本丸天守

三の丸南側の搦め手口

三の丸から見上げる二の丸石垣
延寿閣別館

二の丸の石垣

天守の石落しと狭間

石垣の隙間の木株

搦め手口は加工した大きな石を用い、石垣を巧みに配置して城郭の中でも堅固に造られている。 御殿表門の左側の斜面にあるのが、かぶと岩です。 搦め手口から内堀に沿っていくと、藩主玄関先御門はコースの一部で、応援の同級生や市民の元気な声が丸亀城を包んでいた。

三の丸南側の搦め手口



藩主玄関先御門

藩主玄関先御門
搦め手口の栃の木御門跡

かぶと岩

応援の同級生も…

日本一の高い石垣に、三層三階の現存する木造天守閣は重厚さが感じられた。 そして400年の歴史を刻む丸亀城、今は市民の憩いの場であり、訪れる観光客を楽しませてくれる。 時間が許せば、風光明媚な瀬戸内の景観を楽しみたいと思うが、今回の計画は讃岐金刀比羅宮の参拝へと続く。

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