■ 宮島ロープウェイと弥山山頂展望台 ■

初めての宮島訪問で、以前からプランはある程度練っていた。 宮島の歴史探訪は最低1日は必要。 厳島神社が潮の満ちている時間帯は後背の弥山のコースと考えていた。 ただ、判らなかった事は時間の配分。所要時間が不明だった。 弥山からの瀬戸内海の眺望は素晴らしいと予想したので天候の良い日に訪問した。

三翁神社前から厳島神社工務所と社務所、消防署、そして旅館街を抜けて紅葉谷への入口に向かった。 三翁神社の処に宮島ロープウェイ入口のアーケードがあり、旅館街は風流な景観を醸し、のんびり散策。
三翁神社




旅館街を過ぎた処に紅葉谷までの無料バス発着所がある。 予定では行きはバスで、帰りは紅葉谷を散策で戻る予定。 バスだと5分程で紅葉谷へ。26人乗りのバスで満員御礼。 妻の隣に外国人夫妻の妻が補助席に座った時は窮屈そう。 紅葉谷のバス停でトイレタイム…バス停の所は公園で家族連れがテーブルでお弁当を…子供達の嬉しそうな顔が記憶に残った。
紅葉谷に到着。バス停から石段を少し登る。

一服する時間もなくバスがきた



バスは下りの観光客を乗せUターン


公園には紅葉川が…

「あと一息」の表示が…

宮島ロープウエーは循環式と交走式の2種類の方式のロープウエーを連絡し運行している。途中、榧谷(かやたに)で乗り換える。 営業時間は9:00〜17:00で料金は往復1800円。 尚、下りの最終便は、17:30。待ち時間ゼロで乗車できた。 紅葉谷線は紅葉谷〜榧谷(かやたに)、ロープウェイからの眺望にワクワクする。 高度が上がるにつれて、対岸や海も見渡せるようになった。

なだらかな石段を

ロープウェイ乗り場前の広場

1階が切符売り場や案内所、2階が乗り場



通過する客船を撮影

ここ榧谷(かやたに)駅で乗り換えです。 次のロープウェイは交走式30人乗り、次々と降りてくる人々を乗せ変えて、一気に獅子岩駅まで運ぶ。 獅子岩線は榧谷〜獅子岩間は高度さがないように感じた。 峰から峰へという感じです。獅子岩の方が弥山山頂に近いのでしょう。

眼下には弥山原始林の景観が広がり、アカマツの枯れ木もいたる所に見られ、自然のままに景観が保たれていた。 瀬戸内の島々の眺望が手に取るように見える。 今日は海上には少しガスがかかっている。 獅子岩駅に到着!此処には上の階に展望室があるが、観光客は展望所へ向かう。

循環式は4人乗りの小さなゴンドラ



絵の島



絵の島、大奈佐美島、似島、江田島が眺望

広島市の景観

廿日市市の景観

現在12時半。空腹感を覚えて展望室の売店に行ったがスナック菓子やドリンク類だけ。 獅子岩展望台へ行き記念撮影した後、周囲の景観を撮影。 ロープウェイから降りた人が展望台で柵に人が行列しているようで思わず苦笑。
人々が順々に移動して、その後を追う形で展望台の景観を撮影。 巨岩に囲まれ、その間を縫うように石段の散策路がある。 獅子岩展望台の巨石群にはペトログラフが発見されている。 (案内板より)
ペトログラフは超古代文字といい、各地の古代海洋民族にかかわる遺跡や住居から確認されている。

能美島、江田島





大奈佐美島






晶洞群…この付近の花崗岩には大小の「がま」が発達している。 「がま」には石英やカリ長石の綺麗な結晶がみられる。 「がま」とは岩石中の空洞に鉱物の結晶が密集しているもの。(案内板より)
獅子岩駅前に戻り、弥山山頂の案内図を確認。 地図では山頂まで約1qほどある。 途中に多くの堂宇があり、普通の運動靴だが行ってみる。 それに空腹感があり、山頂にはレストランがあると聞いて、そこで食事をする事にして出発。





弥山山頂の展望台

古くから信仰の対象として、 そして手つかずの自然が残る宮島は、1996年に厳島神社の背後にある広葉樹のエリアの弥山原始林と厳島神社が世界遺産に指定された。 その植物の多様性は日本の縮図とも云われ、標高に応じてさまざまな樹々を観察することができる。

紅葉谷から登山道で山頂を目指す人もいる。 獅子岩駅の背後に弥山登山道への道が整備されている。 初めは下り石段、下り坂と変化に富んだ道です。 都会を歩く様な姿の人もいれば、登山の姿の人もいて、人生いろいろと感じます。 所々に大きな岩が登山道に目印のように居座っているのが印象的でした。 弥山原始林の案内標識のある処からは登り坂に変わる。

弥山山頂へ1q、弥山本堂へ700mの標識







実りをもたらす照葉樹の森








…弥山原始林の貴重なところは、針葉樹林に南方系の植物が混在する事です。日本でも稀有な植生が見られる。 瀬戸内海に数多くの島がありながら、宮島にだけ特異な原始林が残されたのは、宮島自体が信仰の対象で立入が無いからと思う・ この付近は海が開けて見えて眺望が素晴らしく早速撮影した。

途中で登山道の崖下が大きく崩れている個所があるが道は整備されたが崩れた処は自然放置してある。 もうすぐ弥山本堂です。最後の登り口の処には両側には大きな岩があり、まるで門のような感じです。
弥山本堂…弘法大師が堂宇を建て修行をした。本尊は虚空蔵菩薩で脇に不動明王と毘沙門天が祀ってある。







弥山本堂の前は広い境内で向かい側に…






霊火堂

…霊火堂には弘法大師が修行して以来消えたことのないという霊火が燃え続けている。 広島平和記念公園の「平和の灯火」もここから採火された。 この霊火は、1901年に操業を始めた八幡製鉄所の溶鉱炉の種火にもなったと云われる。
三鬼堂は鬼の神を祀る古刹で、福徳、智恵、降伏の徳をそなえた霊験あらたかな弥山の守護神です。 続く石段を塞ぐような形で岩が崩れているところもあり、むき出した樹木の古株も露出していた。

霊火堂横に弥山への登山道が続き…

…石段を登ると三鬼堂


…周囲を見渡せば、アカマツが松枯れを起こし、白骨化した樹皮を顕にしているのが目立つ。 倒木もそのまま放置されている。 自然は自然のままに…が貫かれている。 距離はもう少しだと思うがビルの階段を登るような感じで高度がどんどん上がる。

文殊堂と観音堂の二つの堂宇が並び岩に囲まれた狭い登山道に所狭しと云う感じで建立されていた。 文殊堂は学業の仏様で、智恵を授ける文殊菩薩を祀る。 観音堂には観音菩薩を安置、こちらは安産の仏様です。(案内書より)



文殊堂

茶色いものは樹木の古株

観音堂


弥山原始林と奇岩怪石。 これらの岩は、弥山の主な地質である花崗岩が風化したもので、この奇岩怪石が形成する景観が山岳信仰の礎になっている。 山頂が近くなり周囲は花崗岩の奇岩だらけになった。

くぐり岩…ここをくぐれば弥山山頂へあと一歩の巨大な岩のトンネルで、くぐり岩と呼ばれている。 ここ数年の地震により高さがだんだん低くなったと言う。 石段を登ると一気に眺望が素晴らしい景観に出会った。 道が狭くなり大岩を回り込み、大岩と大岩の間を抜けると弥山山頂と展望台前の広場に出た。



不動岩の前を通り、くぐり岩に…

くぐり岩

大岩上からの眺望が素晴らしい



不動岩で囲まれた処に毘沙門堂

くぐり岩を回り込みながら石段を登ると…

後を振り返ると…

この隙間が山頂への道

隙間を抜けて展望台へ…すでに多くの人々が記念撮影や景観の撮影をしていた。 鹿も数頭いて頂上をうろうろしていまる。 現在1時40分、とにかく腹減った!ハイキングしてきたから空腹感が倍増。 展望台の1階はレストランと云うより食堂でした。
宮島の主峰、弥山山頂の標高は標識には529mとあるが、国土地理院が訂正して535mに変更された。

展望台



弥山最高点の大岩


弥山山頂からの絶景

空腹感が増す度に、朝早く作ったお弁当を車に忘れてきた事を思い出し自分を責めた。 頂上の食堂に入ると分厚い板のテーブルに観光客がうどんを食していた。 丼に具がいっぱいあり、薄口の汁に太麺のうどんがいっぱい!それ見て思わず2つくださ〜い!と注文!
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