■ 安芸の小京都、竹原の重要伝統的建造物群 ■

竹原は広島県南中部の瀬戸内海に位置し、 江戸時代中期から明治にかけての町並みが残り安芸の小京都と呼ばれる商家町群が、 国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている。 竹原の名は平安時代に下鴨神社の荘園として記録が残り、 市街は中世の末頃から港を控えた市場集落として形成された。


妻の実家が広島の竹原港から出るフェリーに乗ります。 長年、竹原港へは高速道が出来る前からこの地に到着して、東京から毎度良く走ったもんだと思っていた。 40年近く東京から竹原港まで通い続けて、この地では地元意識がありましたが、 どっこい、灯台もと暗しで、知っているようで知らなかった竹原市でした。
今回、所用で市内滞在が続き、竹原の魅力を知るきっかけがあった。 竹原の魅力を十分伝える様、いつもの通り紹介します。 この一角の川沿いに、国の重要伝統的建造物群保存地区があります。


竹原の古い街並みの一角
竹原を語るには外せない江戸時代の儒学者像

車の駐車場を探そうとウロウロしていると、目の前の家の方がここに置きなさいと声を掛けてくれた。 庭に乗り入れて小一時間、お願いしますと話すと、町並みの概要とコースも教えてくれた。 地方都市の温かみを感じたひと時で旅の楽しさを味わえた瞬間です。

小道は綺麗で消火栓もご覧の通り、街中の景観を邪魔しないように整備されてる。 格子状の囲いがお洒落な雰囲気な家屋や2階が漆喰を施した塗り込め格子の家屋が目の留まった。 家前には花が咲き乱れ生活感がある。











こちらは消防道具の家屋


街中のいたる処に、このような椅子があり、散策好きの人には堪らない情緒がある。 街中の中心部は電柱が地中化してあり、当時の雰囲気が十分味わえる。 一部、家屋の中を公開している所もあります。そこは入場料100円。











入場料100円

酒蔵交流館

竹原の地酒…酒蔵交流館は藤井酒造の蔵を使った飲み屋で日本酒の美味しさを味わえそうで、ちょっと立ち寄りたくなる処です。 お酒の試飲も可能でおしゃれなお土産物も置いてありました。 中は薄暗く雰囲気としては夜の酒場という感じです。

神社とは思えないが、大国神社と書かれてあり、屋根が修復中でシートがかかっていました。 この辺は町並み保存地区の一番外側にあり、一般住宅と混在していますが、一部修復中の家屋もありました。

大国神社

歪んだ家屋は屋根も朽ちて…


竹原の町並みの特長は一つの街区がそのまま伝統的な建築で残り、 複数の町筋や寺院、辻堂等が一帯となって町並みが構成されている。 特に本通りに立って南北を見通すとごく一部を除きほとんどが商家建築で日本の伝統的な商家町の様子を知ることができる。

ここから町並み保存地区の中心に。 軒の低い町並みを行くと小道の交差路中央に何か建物がある。 一般住宅ならばここは駐車場になっているが綺麗な花壇に。 町並み保存地区の中心街にでた。観光客に出逢い、両側にはお洒落な喫茶などが見れます。 胡堂(恵比須社)は大林宣彦監督の映画 『時をかける少女』で知られるスポットです。







町並みギャラリー…憩いの場

街中の交差点中央にある胡堂(恵比須社)




道に鎮座する胡堂(恵比須社)

手焼きせんべいの休憩処

酒造用井戸

広島は美味しい日本酒でも有名で、若い頃はよく賀茂鶴という銘柄を飲んでいた。 町並みには酒造用井戸もあり、珍しいので覗いていると地元の人がこの上のお寺にも珍しいものがあるよと教えて貰い、石段を登っていく。 表門から入ったと思ったら、境内の感じから脇から入った。 境内から一度出て、表門に行ってみると龍頭山照蓮寺の歴史を知る事が出来た。



手水舎と井戸

国重文の銅鐘の案内石柱


龍頭山照蓮寺の案内看板と…

龍頭山照蓮寺の総門

龍頭山照蓮寺は中世、定林院という禅宗寺院であり、代々小早川氏、子弟の学問所であった。
本堂の鬼瓦も目玉が珍しいかたちをしている。 境内から総門を撮影、丁度開花した花も撮影した!





高麗鐘はその当時から照蓮寺に伝えられているもので日本にある高麗鐘の中で最古のもの。 これが珍しい銅鐘で朝鮮半島で造られた高麗鐘でガラスケースに陳列されていたので不鮮明ですが撮影。





江戸時代、正保3年(1646年)に海岸沿い(現在の本川掘右岸)を干拓し新田開発が行われたが、 土壌に塩分が多く耕作には不適であった。 そこで赤穂から製塩の技術者を招き塩田に転換、慶安3年(1650年)に製塩の開始に成功。 承応元年(1652年)までに塩田は拡大、竹原に大きな富をもたらした。

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