■ 旧芝離宮恩賜公園 ■

浜離宮恩賜公園は中央区だが、わずか数百メートルで港区に行政区が変わる。 ここは浜松町駅の隣にある都会のオアシスです。
浜松町駅は地下鉄や羽田へのモノレールの発着駅で港区の中でも中心的な地点。 近くには増上寺や芝公園も近く、東京タワーも散策しながら訪問できる処です。 また大島や小笠原諸島へ向かう埠頭の竹芝桟橋がある。


車でわずか3分の距離で浜松町駅前に到着、旧芝離宮恩賜公園は駅前です。 公園隣の駐車場にパークインして散策を開始。 車の雑踏も一歩、園内に入ると静寂感が漂っていい感じ、と云っても今日は休日だから車両の通行はいつもより少ない。

旧芝離宮恩賜公園入口



池を中心に庭園が広がる



芝一面に白い花が…

園内に入り正面に池を中心とした庭園が見る。 入口で全景を撮影した時に芝一面に白い花が咲いていた。 よ〜く見ると、ここでも芝生から負けないように小さな花弁を咲かせていた。



板橋
雪見灯篭

灯篭の下は砂浜をイメージ

庭園の広さは浜離宮に比べて1/4程度の広ですが、池泉回遊式庭園です。 大きな池を中心に、周囲に園路を巡らし、築山、池中に設けた小島、橋、名石などで各地の景勝などを再現した。 園路の所々には、庭園を眺望する展望所として、茶亭、東屋なども設けられた。 日本庭園の集大成と云う事です。






十月桜が開花した。 秋は9月頃から咲き始め、東京都内などでは冬の間も少しずつ長期間咲き続けます。 見頃まではもう少しですが早撮りでお届けします。 桜の下のベンチでは、それぞれ楽しみながら食事や休憩してる人を見かけた。 春っていいなぁ!

十月桜

公園事務所


枯滝(手前の岩の集合体)と大山

園内は限られた敷地の中で潮入庭園をいかに豊かに見せるか、造園師の腕の見せどころ。 高低差のある土盛りや池の島、橋にも幾何学的にならず自然美を利用した石板や木橋が使われ、日本ならではの景観を見る事ができる。 石柱は小田原藩上屋敷の茶室に使われていたという。



茶室跡(石柱)
西湖の堤

十月桜

石柱しかないが後北条家に仕えた戦国武将の旧邸から運ばれた石柱で、小田原藩の上屋敷の時代に茶室の柱に使われたと云われる。 茶室と云うと木造の時代に、石柱を使うのは珍しいと思った。 そして、ここに立ってみると池に突出したところで庭園を広く見渡せる絶好の位置です。



根府川山
鯛橋

八ッ橋


ここから東京タワーや世界貿易センターが展望でる。センタービルは池面に反射している。 映像では微妙だが東京タワーは先端のアンテナが東日本大震災で曲がっていた。



大島


唐津山

庭園の各所に名前が付けられているのは、名前からその思いを表現していると思う。 たとえば、右上の唐津山は、当時所有していた大久保家の藩主が以前の唐津藩主時代を偲び、当地の唐津山を模して石を取り寄せて築堤した。 庭園の主が変わる度に、いろいろな思い出の築堤が造られ、今日に至ったのではないかと思う。



九尺台



大島(石庭)


この大島は池の端にあり、最大の島で石積の五重塔と石が石庭として配されている。 中島は八ッ橋と西湖の堤で繋がり回遊式庭園の中心にある。



背景は浜松町駅

タンポポをくわえた小鳥

芝離宮は浜離宮と同様に海水を入れ、潮の干満を景観に利用したが、現在は淡水です。 海水取入口跡の遺構は水路が石垣で塞がれいる。 池には、石上に亀の集団が甲羅干し、そして鯉がさりげなく泳いでいる。

亀の甲羅干し 海水取入口跡の遺構

国指定、国特別史跡、国特別名勝などいろいろ難しい名前が付くが、東京にも歴史と文化の残る庭園があった。 庭園は四季折々の景観を様々な形で私達を楽しませてくれる。 東京には7か所あり、4か所訪問できた。 まだ半分だが、これも小さな日帰り庭園巡りで編集してみたい。

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