■ 特別史跡 特別名勝 小石川後楽園 ■

入口に近い中央エリアから蓬莱島を左に見ながら池端の小道を散策。 右手に西行堂跡への小道があり、神田川上水の分水を越えて、やや小高い処にある西行堂跡へ向かう。 跡しかないが、ここは藩祖が西行法師の木像を安置したお堂で、残念ながら戦災で焼失したと云う。


その先に大泉水(池)があり、この庭園の中心となる大きな池がある。 池には蓬莱島と竹生島を配し、琵琶湖を見立てて造られた。 昔はこの池で小舟遊びをしたと云われている。

大泉水(池)

西行堂跡

西行堂跡への小道

神田川上水の分水


再び、蓬莱島の散策道に戻り、小道を進むと石板を渡り広いエリアにでた。広場は新緑のもみじの葉が天井を覆 い緑の天井の感がする。ベンチも多数あり、そこには超望遠レンズを構えたお年寄りの集団が横一列でベンチを占 領。聞くと野鳥の撮影を趣味にしている仲間達という。

カメラマニアの行列

緑の紅葉の天井

蓬莱島

超望遠レンズのカメラの向きはそれぞれ違うが、方向は蓬莱島の樹に集中し野鳥の来るのをひたすら我慢。 撮影チャンスがそう簡単に来ないことを知り仲間同士談笑しながら 一日をのんびり過ごす。

蓬莱島




お年寄達の集団は入れ替わり園内を歩き回り、双眼鏡で野鳥を探す。老後の仲間の趣味として 仲間の感じが微笑ましいと思う。再び園内を散策。



小道を逸れて…


石段を登って行くと…

再び、小道を外れ山なりに少し登ると、小高い山の上に到着。ここは当時の展望台のようで、何もない が立て札には、遠くは赤城山や妙義山などが遠望できたと記されていた。 現在は林に囲まれて何も見えま せ〜ん!もと来た小道に戻る。






歩き始めて小道の真ん中に鴨が通せんぼしていた。逃げる気配もなく悠然としていて目が合い、 カメラを構えてもポーズしているよう。更に足を進めると、南アルプスの木曾路を模したエリアに来た。 少し小高い丘で囲まれると遠景が途絶え、目の前が新しい景観に変化する。

南アルプスの木曾路を模した景観

庭園は日本を縮小した景観を表現している。 信州木曾路を抜けると、そこは水戸藩上屋敷でした。と云うわけで目の前が明るくなり開けた処には、もう一つの庭園 がある。ここは水戸藩の書院の庭として、昔は大泉水と隔ててあり唐門で分かれていた。大泉水と異なり 純日本式の庭園で昔の姿を見れる。

唐門跡前から純日本庭園に入る

休憩処


大泉水の庭園と微妙に造園の仕方が違っているのが判る。 たとえば、足元の通り道は大泉水の方は自然道、ここではきめ細かな小道に手入れされている。 蓬莱島の樹は自然に、ここでは鋏が入れられている。 など細かな点で造園の手法が異なっているのが判る。






日本庭園は回遊式、様々な方向から見ることができ、その変化を楽しめる。 そして大泉水のある庭園は土地の起伏をつくり、突如として景観が変化するのを楽しめる。 どちらにしても、限られたエリアで、この手法は日本特有のものではないかと思う。






書院の庭と云われる庭園を半周して反対側に来た。 中央の小島には石橋が架けられ渡る事はできないが二つの石橋がある。 どれも個性があり、見る角度で変化を楽しめる。 ベンチでお年寄りが持参したお弁当を食し、のどかな雰囲気のある景観。





琵琶湖の竹生島を模してある

美味しそうに食している姿を見ると私自身も空腹感が…。グッと我慢してスポーツドリンクを流し込む。 喉に冷たい液体が流れ込むと、身体がシャキッとした。 適当な場所があれば食事をとりたい!

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