■ 江戸城歴訪 本丸から二の丸、三の丸へ庭園の美 ■

皇居東御苑は江戸時代は江戸城の本丸、二の丸、三の丸に位置する。 本丸には江戸幕府将軍の住居である本丸御殿や天守閣があり、城の中枢であった。 江戸城歴訪の後半は本丸御殿の反対側を散策し、二の丸、三の丸の庭園を見学に向かう。 江戸時代の情緒の残る江戸庭園がどのようなものか、大いに楽しみがある。 昨秋から都内の庭園巡りをし、その比較もしたい。


皇居東御苑は3ヵ所の出入口がある。警邏の人に外側の景観を撮影したいことを了解後、門外に出た。 北桔梗門は高い石垣上に組まれた門で木橋で非常時には跳ね上げて封鎖できる。 跳ね上げた橋はそのまま門の前面防備壁となる。 北桔梗門の右手には竹橋御門、左手は乾門へ続き、高い石垣からの眺めは普段逆方向からしか見たことがないので、 別の意味でいい眺めです。

北桔梗門

北桔梗門と木橋










北桔梗門から大奥のエリアに向かう。大奥にも専用の台所と井戸も存在していた。 ここには本丸から二の丸を一望できる展望台があり、眼下には白鳥濠、二の丸、大手町のビジネスビル界隈が展望できる。

大奥井戸跡

外国人から見ればショーグンのイメージ
白鳥濠

汐見坂

江戸時代は日本橋、東京駅、日比谷辺りまで海岸があり、本丸御殿からは海岸線が一望できたと云われる。 実際に港区の愛宕山は標高が30数mながら当時は江戸城下を一望できたと云われる。 (当時、江戸城下の範囲は現在の23区の西半分は含まれない。)  本丸御殿の芝生のエリアでは外国人がショーグンの気分で寝転んで妻が映像を記録。 外国人から見ればショーグンのイメージは最高のポジション(皇帝)です。

白鳥濠

二の丸を横切る一直線の道路


二の丸公園への出入口

本丸御殿の大火の後、本丸が二の丸方向に拡張され汐見坂が造られた。 その本丸から二の丸へ向かうのに汐見坂を下る。 白鳥濠が新緑の樹林の中に映え、美しい公園模様が見れる。 元々、ここには本丸御殿と同じような大奥御殿があったが、火災で焼失し雑木林化したが、 その後雑木林を公園化し、庭園跡は修復して現在の姿を見せている。

雑木林一帯は大奥御殿があった




日本には四季がある。その公園が今は春の装いを訪れる人に新緑を楽しませてくれる。 中でも躑躅が開花の時期で最高の状態で庭園を彩っていた。多くのカメラマニアが三脚を立て春の映像を切り取っている。 さすがに花を見ると俄然張り切る妻は、構図を変え撮影枚数が増えている。






雑木林一帯は大奥御殿があった所で、現在は小道の散策道になり、歩くと日差しが遮られ涼しく粋な小道です。 池には灯篭が際立ち灯篭を中心に撮影。高低差のある映像は自分でもよく撮れたと思う。 庭園は一帯が低地にあり、屋敷からの鑑賞には丁度良い高低差がある。 小さいが造園技術により、小道を歩くにつれて景観が変化して日本庭園の美しさを見せてくれた。










気が付くと妻とはぐれて、自分が低い位置にいるから見渡しても見えない。 仕方なく諏訪の茶屋へ向かうと茶屋前のベンチで休憩していた。やや登りの小道を行くと躑躅に囲まれた茶屋が見える。 茶屋は数奇屋風の書院茶屋で庭園には無くてはならない存在です。





諏訪の茶屋と躑躅

暫くベンチで休憩し目の前の躑躅の鮮やかさを鑑賞しリフレッシュし爽快な気分で庭園をでた。 散策コースは案内図を見て洩れなく周遊した。出口の平川門目指して歩く。 この付近は梅林坂と呼ばれ散策のコースに沿って梅林がある。 2、3月の時期には開花し最盛期になる。






梅林坂を下り、曲がり石垣の横を通り平川門へ向かう。 やはり本丸から出るには結構な距離と門を通る。 平川門も枡形門で、ここから帯曲輪が竹橋御門に伸び、濠が二重構造になり複雑な濠の構造になる。



平川門の隣に不浄門
平川門

不浄門

平川門の枡形の一角に小さな門がある。これは江戸城内で罪人や死人がでた時、この門から外部にでたことで不浄門といわれる。 江戸城大奥の風紀を乱し不祥事を起した絵島、松の大廊下で殺傷事件を起した赤穂藩主浅野内匠頭長短は生きたまま、この門を出た。

竹橋御門

竹橋御門


平川門を出て竹橋御門を撮影、普段通る竹橋が眼鏡橋の形をしているのを初めて知った。 反対側は大手町の新ビルに移転した日本経済新聞社が聳えてる。 ここには当社の社員が常駐して業務遂行している。 平川門から竹橋にかけて歩道が広くなり、ベンチもあるので皇居周回ランナーの拠点になっている。 多くのグループがここでタイムを測定したり休憩をしていた。


現在、12時過ぎ、東京地下鉄東西線で竹橋駅から飯田橋駅に移動。 先日、訪れた特別史跡、名勝の小石川後楽園へ向かう。 前回一人で来た時に、機会があったらここで食事をしたい思いが強かった。 園内の蓬莱島のある大泉水前の休憩処で持参したお握りを食します。 新緑の天井には青空が見え、さわやかな風が吹き抜ける。

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