■ 熊野古道中辺路 滝尻王子から乳岩と胎内くぐり 熊野古道館 ■

熊野三社を参詣し熊野古道めぐりの場所に向かう。瀞峡観光をして志古乗船所から中辺路に沿って国道311号線をドライブ。 計画では高原熊野神社のある中辺路たが、行ってみると駐車場は満杯で周辺に車両が溢れていた。 やむなく次の候補地、滝尻王子中辺路に向かう。ここは駐車場も余裕があり、早速準備をして出発。


昔のイメージの中辺路古道をハイキングの要領で歩いてみまた。 出発点に向かうと案内板や石碑がアチコチにあり、茶屋や休憩処もある。 滝尻王子は富田川と石船川の合流地点にあり、熊野九十九王子の中でも格式の高い五体王子のひとつで、 熊野の聖域の入口とされてきた。 富田川は熊野の霊域から流れる神聖な川とされていたと聞いてラッキーな計画変更。

中辺路滝尻王子から乳岩と胎内くぐり 世界遺産碑 中辺路



滝尻王子社




出発する前に茶屋で熊野古道の語り部さんがいて、滝尻王子の説明や伝説、昔話を聞くことができた。 その後、滝尻王子社に参拝。午後の時間帯にしては観光で訪れる人はそれほど多くはない。 高原熊野神社付近は古道めぐりの人が多く、駐車場に車を置き、ここを出発点にする人も多い。 高原熊野神社のある中辺路で紀伊山地の山々の景観を撮影するチャンスはまた次の楽しみに。



滝尻王子社

滝尻王子社社殿

熊野古道を歩き滝尻王子に到着。王子社の撮影をして出発したが、いきなり急峻な登り坂になった。 道がない!根っこが石段の代わり!どこを通るんだ!そんな感じで登り坂は続く。 妻に杖を用意してよかった!と思い、私は三脚が杖代わり。






目的地は胎内くぐりと乳岩を見学してくること。今まで歩いたハイキングの要領でゆっくり登って行く。 林間からこぼれる日差しも暗くなり山々は天候が今一になる。突然、目の前に大きな古株が目の前に塞がり幹の横をすり抜けた。 目の前に胎内くぐりの案内板が見えて岩石の隙間が見えてきた。






胎内くぐり…熊野への道が潮見峠超えになり、室町時代からこの剣の山を登る熊野参詣者はなくなった。 しかし、地元の人は彼岸に滝尻王子社に参拝した後、山路を目指し、ここの岩穴をくぐって、 山の上にあった亀石という石塔に参拝したといわれる。 この岩穴を抜ける事を胎内くぐりといい、女性がここをくぐれば安産するという俗信がある。…案内板から記載。


胎内くぐりを撮影した後、中に入ると入口は広いが中に進むと狭くなりとてもじゃないけれどこのまま出れない〜! 一度出て妻にカメラバックを渡して再度チャレンジ!無事、身体を捩りながら通ることができた。 次は妻の順番!荷物を受け取りさぁどうぞ!………?「私はすでに三人安産した!」終わり!






乳岩…むかし奥州の豪族藤原秀衡が夫人同伴で熊野参りに来た時、ここで夫人が急に産気づき、この岩屋で出産したという伝説がある。 夫婦は赤子をここに残して熊野に向かったが、その子は岩からしたたり落ちる乳を飲み、狼に守られ無事だったので、 奥州へ連れ帰ったと伝えられている。その子が成長して秀衡の三男忠衡になったという話まである。 …案内板から記載。





胎内くぐり、乳岩を見学している頃から、天候がおかしくなる。 山の天候は変化しやすいと思うが、急に雨脚が強く降り始めた。 他の観光客と一緒に岩の下に逃げ込み雨脚が弱くなるのを暫く待った。下山する人もいた。 私達は暫くここで待って様子見。


雨脚が弱まり山を降りる。林間に日差しが戻ってきた。登りと違い下りは足を挫かないように注意します。 年寄は足首が上がらないから引っかかると落っこちゃう! 若いカップルたちは早めに降りてしまったので私達だけなっちゃった。 途中、元気な犬を連れた旅行者にすれ違って我が家の愛犬を思い出してしまった。


無事、滝尻王子社に戻ってきた。古い石碑があり読もうとしたが文字が判別できなく歴史観を感じる。 とりあえず茶屋の隣にある休憩処で老年の身体を癒す。ついでに記念撮影も楽しみ熊野古道館へ向かった。

富田川と石船川の合流点にある熊野古道館は熊野詣の歴史を学ぶことができる。 初めはどんな処だろうと思いながら入館したが、どっこい、詳細なコーナーを設けて係員が案内説明してくれた。 ここでは喫茶もあり、疲れた足を休めるには丁度良い処でした。私達は自販機で冷たいお茶を買い休憩! ともあれ熊野詣の知識を深めることができた。

熊野古道館








熊野詣の衣装が展示され、後日(明後日)目にすることができた。 当時、各所にある王子が宿の役割をしていたことも判った。 館内の立体地図を見て、私達が歩んだ軌跡を赤いルートで記した。赤いルートが今回の旅の軌跡で、赤い処が私達の現在地です。






一通り見学し滝尻王子付近の絵地図を見て不寝王子がそばにあることが分かったが天候のこともあり、 戻ってきて正解。それでも同年代の人が挑戦しているのを見て羨ましい限りです。


古道館から出て河川に人が居るのを発見、しかしよく見ると案山子だった。(笑い!) 入館前に見ていたが、出る時にまだ居るので不思議に思って望遠レンズで覗いたら案山子! 現在2時半。百闔R渓谷に行くと宿が無さそうで断念!このまま南紀白浜温泉に向かった。

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