■ 熊野本宮大社旧社地 大斎原 ■

川湯温泉の民宿を朝6時に出発。民宿の主人は宿泊客が朝早いのは常識のようで、熊野古道を縦断する方々はもっと早いと云う。 川湯温泉から熊野本宮大社まで車で5分で到着。駐車場は数台あるが場所の良い処に駐車できた。 後1時間もすると満車になり、他の車は熊野川の河川敷の臨時駐車場になる。


本宮大社は熊野川の中洲の旧社地、大斎原にあったが、 明治22年の水害後、現在の場所に移築された。そこで急遽、本宮へ参拝する前に大斎原に行ってみる事にした。 鬱蒼とした樹林の中に旧社地はあり、信者がお参りしているのを見れた。






山中のため日の出の時間は遅く熊野川の山々から日の出が見れたが今日はガスがかかり、天候は曇り空の模様です。 本宮前の道路に世界遺産熊野本宮大社の道路標識がある。 昨日夕方に事前訪問したが、新しい木造の街並みは綺麗で、電線も地中化になっていた。






熊野本宮大社の大鳥居前の広場に大斎原に関する案内板がある。ここから5500mに渡り熊野古道を歩きます。 往復1qの道程を歩いてみた。
信号機が無い道路を横断し本宮大斎原の石柱を見ながら舗装された道を奥に入っていくと田んぼがあり、砂利道に変わった。 田んぼの景観の中に黒い大鳥居が見えてきた。ちょっと異様な景観です。 大鳥居の奥はその一帯だけ大きな樹林帯で囲まれている。










大鳥居前に到着して上を仰ぎ見ると、八咫烏のマークが黒色の中に異様に映えていた。 そして両側には苗が植えられた田んぼが広がる。 鳥居の右手には世界遺産と旧社地大斎原の石碑と案内板があった。






鳥居から古道となり一本道が奥へ続く。背の高い樹林に覆われて早朝にもかかわらず、鬱蒼と暗い空間です。 ISO感度を上げ調整後、散策。暫く歩くと前方に一段高くなったエリアが見えた。 その前まで来て、ここから旧本社地の入口と判った。 横にテールランプが点灯したままの車が一台あり、こんな所まで車で来る不謹慎な人がいるものだと内心思いながら、 一段高くなった本社地に入った。


なだらかな広い石段をあがり本社地に入ると玉砂利上を歩く音が木霊して異様な気持ち。 だぁ〜れも居ない静寂感が漂う中で、中央の玉砂利の道の両側はさらに一段高くなっている。 点在する樹が目隠しの役目をして社地の全景は見えない。 両側の高い位置に、それぞれ大きな石碑があり周囲が樹で囲まれている。

幾つかの大きな石碑の中でひと際目立つ石碑のところから読経の声が聞こえてきた。 誰もいないと思っていたら信者が正座してお祈りをしていた。 遠方から石碑を撮影した。










旧社地は長方形の形をして、中央を玉砂利の道が通っている。その両側は一段高くなっていて樹に囲まれた石碑が幾つかある。 信者の邪魔にならないよう静かに向こう側の出口に向かう。 出口で一段落して周囲を見ると社地は全域が小高い石垣上にあることがわかった。






石垣の端には苔むして読めなくなった石像が鎮座し、素通りできない雰囲気があり妻と二人でお参りして古道を進む。 この先は樹木のトンネルの出口になり前方が明るくなった。 出口は河川を跨ぐ石橋が架かり向こう側に渡ると鳥居があり国道に出ることができる。






ここまで500m程歩いた事になり、熊野古道は国道を渡って路地から大日越の古道に続く。 その案内板を見ながら本宮に戻る形で街中を散策。鳥居のそばは満開の躑躅が綺麗に咲き乱れ、 静寂な旧社地から出てきた私達には一息つく感じの処です。


本宮エリアを同じ500mでも街中の石畳の歩道を景色を楽しみながら戻るのと緊張した道程とでは大分違う。 新築の家屋は熊野本宮大社のイメージに合う様な街並みに造られていた。本宮大社前の広場で喫煙しながら小休憩して、 案内図をインプットした。

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